FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

玄象のつづき

先に出たツレ姥は無紅厚板に緑の水衣、シテ老人は小格子厚板に腰蓑を着け、水衣。桶を右の肩に担って登場し、ツレ一ノ松、シテ三ノ松にて一セイ。ツレの二ノ句、同吟と続いて、アシライで舞台に入ります。
姥が正中、シテが常座に立ってシテのサシ謡。続いてツレ、シテ交互に謡い継いで須磨、明石、由良、住吉と見渡す景色の面白さを謡います。

地謡が下歌、上歌と汐汲みにまつわる様々を謡い、最後に「この須磨の浦の汐汲まん」とおさめるのにあわせ、シテは右肩にまとめて担っていた桶を下ろして、舞台をゆっくり動きつつ汐汲む様を見せます。

シテが塩屋に帰って休もうと言い、シテが正中、ツレがワキ正に下居すると、ワキが立ち上がって宿を乞います。
ワキは太政大臣師長公が入唐の望みあって当浦に下向されているので、一夜の宿を貸して欲しいと言い、シテは一度は断るものの宿を貸すことにしますが、続けてツレ、シテ謡い継いで、師長が雨の祈祷の際に神泉苑で琵琶の秘曲を弾いたところ、大雨が降り、雨の大臣と呼ばれるようになった次第を述べる形。なあんだ、よく知ってるんじゃないの…と言いたくなりますが、ともかくも地謡が受けて、須磨の浦の粗末な家ではあるけれど、眠れぬままに琵琶を遊ばされよ、我等も聴聞しようと二人の心を謡います。

ワキが師長に声をかけ、師長のサシ。師長は謡いつつ扇を広げると左手に持ち、琵琶弾く形となります。地謡が続けて謡いますが、にわかの雨に「管弦の障なるらん」と謡い、師長は扇を閉じて右手に持ち、琵琶を弾くのを止めた態でワキ正を向きます。

シテがなにゆえ琵琶を止められたのかと問い、ワキが村雨が降ってきたので止められたのだと答えると、シテは村雨を認めて、ツレに苫を取り出すようにと言います。二人は立って苫を取り出し板屋に葺きかけた形。
不思議な仕業ですが、さてこのつづきはまた明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
スポンサーサイト

玄象 駒瀬直也(九皐会)

観世流 矢来能楽堂 2019.01.13
 シテ 駒瀬直也
  師長 弘田裕一 姥 鈴木啓吾 龍神 坂真太郎
  ワキ 宝生欣哉
  ワキツレ 坂苗融 大日方寛
  アイ 河野佑紀
   大鼓 國川純、小鼓 幸正昭
   太鼓 小寺真佐人、笛 藤田次郎

玄象はこのブログを書き始めた頃、当時の梅若六郎さんのシテで拝見した際の鑑賞記を書いています。それ以来ですので12年以上の間が開いています。玄象は、観世流以外は絃上と書きますが、観世流が表記を変えたのは割合新しいようで、少なくとも大正期までの本では「絃上」と書かれているようです。この変更の理由などは承知していませんが、琵琶の名前について、絃上ではなく玄象とする資料があったのかも知れません。

この曲、名前だけではなく詞章や演出なども流儀によって割合に相違が大きいそうです。しかしながらこれまで何度か観ているものの、観世流の演能しか観ていませんので、流儀による違いは実際のところ分かりません。いずれ機会をみて各流の演能を観てみたいものと思っています。

さて舞台にはツレの師長がワキ従臣、ワキツレの一行を伴って登場してきます。師長は色大口に金地の狩衣、風折烏帽子を着けて先に出ます。ワキは白大口に法被、ワキツレ二人は素袍上下です。
向かい合っての次第の後、地取りでワキとワキツレが腰を下ろし、師長の名ノリ。ワキが受けて、師長は天下に隠れない琵琶の名手だが入唐の望みあって、その道すがら須磨の浦に下向されたと述べます。

師長のサシからワキ・ワキツレの道行。
湊川から生田を抜け、心は筑紫に向かいながらも須磨の浦にやって来たと謡ってワキの着きゼリフ。「先づ かうかう御座候へ」で師長がワキ座で床机に腰を下ろし、ワキ、ワキツレも着座します。
一声が奏されて、シテ、姥の登場となりますが、この続きはまた明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです

今年の観能

さて3月も半ばとなり、暖かい日が続くようになってきました。当地偕楽園の梅は既に満開。それだけ花粉症にはつらい日々ともなっています。

振り返って今年の観能ですが、1月は13日の日曜日、九皐会の一月例会を観に行きました。年の初めに翁も良いかなぁと思い、十二月の会の時にチケットを取っておいた次第です。

今年は翁を遠藤喜久さんが勤めました。山本家の狂言「末広かり」を挟んで、駒瀬直也さんのシテで玄象。ほかに仕舞三番の番組です。

同じ1月には、先日旅行記風に書きましたが、金剛能楽堂で翁と内外詣を観ています。こちらは狂言が茂山家の佐渡狐、ほかにやはり仕舞三番の番組でした。
ごくごく近い時間で観世流と金剛流の翁を観て、いくつか気付くこともありました。このため翁については二つの会の翁についてまとめて記載しようと思っています。

そこで九皐会では玄象、金剛会では内外詣についての鑑賞記を先に書いてみようと思います。
まずは玄象の鑑賞記を明日から書いてみます。
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです

 | HOME |  次のページ»

カレンダー

« | 2019-03 | »
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad