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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

文山賊 三宅右近

五雲会 宝生能楽堂
 シテ 三宅右近、アド 前田晃一



狂言も古典芸能の一つですし、そもそも200曲くらいしか現行曲がないので、同じ演目を度々観ることになるのは当然のことです。
でもさすがに同じシテでほぼ一月の間に二度観ると、ちょっと感想などが書きにくいことは間違いありませんね。というわけで、先月の式能に引き続いて三宅右近さんの文山賊を観ることになりました。
休憩と割り切っても良いのかも知れませんが、ついつい申し訳ないような気がして、しっかり観てしまいます。



山賊二人。アドが弓矢、シテが槍を持ち、アドが先に立って「やるまいぞやるまいぞ」、シテは後から「やれやれ」と呼ばわりながら登場してきます。
二人は獲物を追いかけているわけですが、結局取り逃がしてしまいます。
なぜ逃がしてしまったのかというシテの問いかけに、アドは「やれやれ」というから「やった(逃がした)のだ」とこたえるわけですが、発端としてはなかなか面白いと思います。



この大きな声で呼ばわりながら登場する、というのは、狂言には割合良くある設定ですが、見所がざわついているのを静める意味だったのではないか、と思っています。
狂言の起源は、おそらくは即興的な物真似とも言われますが、とすればまずは注目させる必要があったのでしょう。



現在でも実際のところ、狂言の会でもないと、狂言の時間はトイレや食事の時間と割り切っている観客も少なくありませんし、特に五雲会などのように番数の多い会では余計にそういう傾向があるように思います。
能一番が終わると観客の緊張も解けてしまうので、こういう出方は効果的でもありますね。



山賊二人の取っ組み合いから、やがて仲直りして手に手を取って家路を急ぐという、なんとも微笑ましい設定で、楽しい話です。

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