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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

呂中干の舞

楽や神楽は天女ノ舞系の舞事とは、いささか違いますが、とは言え繰り返しを基本とするところは共通です。
違いとしては、ノリ拍子と渡リ拍子のいずれを基本としているのか、あるいは呂中干の地が全体にわたる基本となるものか独特な部分を持っているのか、といった点があります。
このノリ拍子と渡リ拍子の違いも、いずれ囃子をめぐるあれこれの中でふれたいと思います。
また、独特な部分というのは、例えば神楽の前半部分は繰り返しでもなく、答拝や御幣を振るなど独特の所作を持っていますが、こうした部分と、呂中干の繰り返しの部分が合わさって出来上がっている舞ということです。


さて呂中干の舞は、ある曲節を何度も繰り返して進行しますが、ただ延々と繰り返しているだけではしまりがないので、大きく段と呼ばれる区切りがついています。その段の区切りの後にはオロシという部分があって、全体の変化をつけています。
いずれにしても繰り返しが主なので、能を見慣れている方ならば主たる旋律はなんとなくでも覚えておられるでしょう。


黄鐘調と盤渉調などの違いはありますが、様々な名前が付いている舞も、基本形は共通で、一番の違いは速さといっていいと思います。
笛には一噌流と森田流、藤田流の三流があり、それぞれ旋律が違いますから、いつ能を見に行っても共通とは言えませんが、同じ一噌流なら序ノ舞を見ても中ノ舞を見ても、笛の旋律はほとんど変わりません。
早舞は途中から盤渉調に調子が上がるのが普通ですから、聞いていると印象が変わりますが、それでも基本形が同じなのは聞いていても分かります。

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