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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

猟師の幽霊・・・善知鳥のつづき

善知鳥の前シテは橋掛りでワキ僧に袖を渡し、舞台には入らずにそのまま中入りとなります。これはなかなかに風情のある演出。
そもそも老人の形で出てきますが、明らかにこれは去年秋に亡くなった猟師の幽霊でしょう。何かのしるしを求められて
「今はの時までこの尉が、木曾の麻衣の袖を解きて」
と、自らの着る水衣の袖をちぎって渡します。


しかしこの後の謡にも、アイの語りでも、ハッキリと幽霊だったとは述べられないままに話が進行していきます。
立山の霊地という設定で、霊も生身の人間も一体に交錯するということなのでしょうか。この雰囲気を武田さんのシテと工藤さんのワキで、深く表現した感じでした。


ところで袖のやり取りを見ていて、工藤さんが思いのほか小柄だったんだなあ、とあらためて思いました。
本田芳樹さんの半蔀のときも、女であるシテに比べて、ワキの僧が小柄かなあ、と思いましたが、芳樹さんが大きいから当然と納得したところです。
しかし武田さんはさほど大柄という感じもしなかったのですが・・・


さて中入りの後、ワキは橋掛りに向かい外の浜、在所の人と呼びます。これに応えてアイが進み出て、ワキの問いに答えます。
このワキ、アイの問答はさほど長いものではありませんで、猟師の家を教えてもらってそこへ向かうという設定のための問答。


そして、ツレの謡になります。
出し置きの形で出ていたツレと子方ですが、ここで登場人物に加わるわけですね。
ツレの謡の後、ワキが訪ねてきて、これまでの経緯を述べます。
ツレが片袖の無い衣を、ワキはシテから渡された片袖を取り出し、さてこそ亡き猟師からの手向けと涙します。そしてワキの読経から後シテの出へと続いていきます。


このつづきはまた明日に

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