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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

熊坂 高橋亘(五雲会)

宝生流 宝生能楽堂 2006.10.14
 シテ 高橋亘、ワキ 宝生欣哉
  アイ 竹山悠樹
   大鼓 原岡一之、小鼓 住駒匡彦
   太鼓 三島卓、笛 寺井義明


この曲の主人公「熊坂長範」は、かの石川五右衛門と並び称せられる大盗賊で、平安末期に活躍したといわれますが、実は本当に実在した人物なのかハッキリしたことはわかっていないようです。
しかも大盗賊とはいうものの盗みの話などはあまり伝わっておらず、もっぱら、金売り吉次に伴われて奥州へ下る牛若丸・・・後の義経一行を襲ったものの、逆に牛若丸に討たれてしまったという話ばかりが有名です。


長範を主人公とする能は、この「熊坂」と、もう一曲「烏帽子折」との二曲が現行曲となっていますが、いずれもこの牛若丸に討たれたエピソードを中心に据えています。
ただし扱い方は全く違っていまして、この熊坂は夢幻能の形をとって、後シテ長範の霊が牛若丸に討たれた様を一人語り舞う形。


一方の烏帽子折は現在物で、シテの長範が子方の牛若丸や吉次の手下達と斬り組を演じる活劇仕立てになっています。
このため烏帽子折を「現在熊坂」と呼んだり、あるいはこれとの対比で、この熊坂の方を「幽霊熊坂」と呼んだりといったこともあるようです。


登場人物も、烏帽子折では牛若丸をはじめ吉次や弟の吉六、手下達など十数人が登場するのに対し、熊坂はシテ・ワキとアイの三人だけの構成。
同じテーマも料理の仕方で全然違った物になるという例ですね。
さて能の展開の方は、明日につづきます

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