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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

望月 工藤寛(天地人之会)

金剛流 国立能楽堂 2006.11.03
 シテ 工藤寛、ツレ 元吉正巳
  子方 山根あおい、ワキ 村山弘
  アイ 野村萬斎
   大鼓 柿原光博、小鼓 観世新九郎
   太鼓 小寺佐七、笛 槻宅聡


敵討ちは、日本の文化わけても演劇では避けて通れない重要なテーマの一つではないかと思います。
日本の三大敵討ちというと、曾我兄弟の仇討ち、鍵屋の辻の決闘そして赤穂浪士の討ち入りの三つですが、歌舞伎ではいずれもが劇化されているのに対して、能の場合は室町期から式楽という体制側の芸能になっていたために、江戸時代になってからの鍵屋の辻や赤穂事件は取り上げられていません。
一方曾我物は、事件が起きたのが1193年と鎌倉時代初期の話でもあり、好んで能にも取り入れられた様子で、小袖曾我や夜討曾我など数曲が現行曲としても残っています。
おそらく敵討ちの話というのは大衆受けしたということなのでしょう。


能には曾我物以外にも、放下僧など敵討ちをテーマにした曲がいくつかあり、それぞれ人気のある曲ですが、この望月はそうした敵討ち物の中でも、なかなか良くできた曲だと思います。


この曲ではツレによる盲御前の謡、子方の鞨鼓の舞、そしてシテの獅子と三人三様の芸尽くしの形に構成されています。この芸尽くしと敵討ちの話が絡み合っての展開ですから、人気のある曲になるのもうなずけるところ。
ただし上演回数は大変多い・・・という訳ではありません。


というのもこの曲では獅子が舞われることもあって、重い扱いの曲になっているから。シテの工藤寛さんもこの日が披キでした。
獅子は石橋(シャッキョウ)とこの望月にしかありません。金剛流だけにはこの他にも獅子が舞われる内外詣(ウチトモウデ)という曲がありますが、ともかく大変重い扱いになっています。
そんなわけで囃子方、地謡も裃を着けての上演でした。
さて曲の次第は明日につづきます

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