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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

敵(カタキ)の登場・・・放下僧つづき

シテ、ツレが中入りすると、代わってワキ利根の信俊とアイの従者が登場してきます。ワキは笠を着けていて、この笠が後の小道具として活きてくる訳ですね。
ワキは常座で次第を謡った後に「われうち続き夢見あしく候ふ程に。瀬戸の三島へ参らばやと存じ候」と述べ、三島明神に参詣することにします。


この日の笛は藤田貴寛さん。お若いだけに力の入った笛で、次第のアシライでもメリハリの利いた演奏でした。放下僧のワキの出でもあり悪くないと思います。3月の五雲会での胡蝶の時はどうだったかなあ、さすがにもっと柔らかい吹き振りだったように思いますが・・・


さて瀬戸の三島というのは現在の瀬戸神社、横浜市金沢区にあります。伊豆三島明神すなわち三島大社から源頼朝が勧請して創建された神社と言われています。


ワキは、存ずる子細があるので道中我が名字を言うなアイにと命じて、ワキ座に座します。
アイは常座に残りますが、放下が来るというのを聞きつけ、ワキに呼び入れようと言上します。けれども慎重なワキは無用にせよとアイを止める次第。
アイの教義さん、放下を見たくてたまらない雰囲気が強く出ていた感じがします。


そういう訳で止められたものの「面白う狂ふ」と聞いて、アイは自分の計らいで放下を呼ぶことにし、後シテ、後ツレの登場となります。
シテは僧形で竹に白垂れと唐団扇を結び付けた柱杖(シュジョウ:柱は本当は手偏に主と書きます)を持ち、ツレは烏帽子を被って弓矢を持っての登場になります。


二人は橋掛りでの謡の後、アイとの問答になりますが、アイが二人の名を問うたのに対しシテ、ツレそれぞれともに「浮雲流水」と答えます。
二人とも風雲流水ではおかしかろうというアイの問いに、シテは自分が浮雲でツレが流水と、妙な説明をし、逆にあのお方の名は誰かと問います。
アイは「相模の国の住人利根の信俊」と言ってしまってから、あわてて口を手で押さえて「ではおりない」と続けますが、これは望月と同じですね。
この一連のやり取りは、なかなか面白くできています。


アイから事情を聞いたワキは対面に同意しますが、笠を深く被り扇を広げて顔を隠しながらワキ座に立ちます。
いよいよ緊迫した場面となりますが、このつづきはまた明日に

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