FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

須磨源氏つづき

まずは次第でワキ、ワキツレの一行が登場します。
ワキは日向の国、宮崎の社官、藤原の興範(オキノリ)と名のります。


一行は伊勢神宮参宮のため、九州から遙々旅を続けてきたとの設定。道行では春三月、船路を進み淡路から須磨の浦に着いたと謡います。
須磨の浦には光源氏が植え置いたという若木の桜があり、これを一見しようというワキ一行。


すると一声の囃子でシテの老人が登場します。
装束附けでは無地熨斗目着流しに水衣が常の形になっていますが、この日は小格子で一ランク高くなった感じでしょうか。とは言え脇能の前シテなどと比べると老人の姿としては軽めの装束ですが、死後に兜率天に住んでいるとは言え神様ではありませんから、四番目、五番目の扱いの能としては順当なところかもしれません。


右手に杖を持ち、柴を負った姿で登場したシテは、長めの謡と詞で若木の桜のあたりにやって来て、さて山桜を眺めようと述べて下居します。
なにやら由ありげなシテの姿に、ワキが問いかけて、若木の桜を巡って問答となります。祥人さんの謡はかなり力の入った感じで、老人というにはいささか強いかなというところでしたが、今は天に住んでいる光源氏の仮の姿を表現したということでしょうか。


そしてワキの求めに従って、クリ、サシ、上歌と光源氏の物語を老人が語る風情の謡が続きます。
この謡では、語呂合わせのように源氏物語各巻の名が織り込まれています。
「われ空蝉の空しき世を案ずるに、桐壺の夕べのけむり・・・」どうも、さほどの名文とも思われないのですが、ついには太上天皇に准ずる位を授けられるまでの、源氏物語のあらましを読み込んだ謡。あらすじを巻名で綴ったような謡なので、深い趣などの出しにくいところ。ある意味淡々と進む、という感じですね。


さてその光源氏は、今は兜率天に住む身となっているが、今宵の月に天降り姿を現すだろうと述べて、老人は姿を消します。
このつづきはまた明日に

スポンサーサイト



 | HOME | 

カレンダー

« | 2007-03 | »
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。