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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

忠度のつづき

ワキがシテの老人に対し、山中のこととて「老人は山賎(ヤマガツ)か」と問いますが、シテは「この浦の海士」であると答えます。
山中に海士とは不思議な話なので、ワキがこれを問い直しての問答が続きますが、問答のうちに日暮れ時となってしまい、ワキはシテに一夜の宿を貸してほしいと頼みます。


この願いに対して、この曲の主題の歌「行き暮れて木の下陰を宿とせば花や今宵の主ならまし」が紹介され、この歌とその作者である平忠度を巡って物語が展開することが明らかにされます。


シテはこの花の陰ほどの宿はあるまいと述べ、ワキがなるほど花の宿は良いとしてその主は誰なのか、と問うのに答えて、シテが歌を示すわけです。
主題がかなり早い段階で明らかにされ、ワキもシテの詞を受けて再度歌を唱えて「詠めし人は薩摩の守」と明らかにしますね。
後シテが誰であるのか、明確に名前まで示される形になりますね。


ワキは僧ですが、そもそも俊成ゆかりの者と名乗っていますし、見所に時間をかけて想像させるよりも、よりストレートにイメージを膨らませる方を選んだという演出なのかも知れません。
しかもシテは「御僧に弔われ申さんとて、これまで来たれり」と、自らが忠度の霊であることを明らかにして中入りとなります。


金春の井上さんの時も、このあたりはお若いなりになかなかに趣深い演技を見せ、謡もいささか強い感もなきにしもあらずでしたが、全体としては深みのあるいい謡でした。
今回の三川さんの前シテは、さすがに年功を積まれたシテらしく趣のある謡。最初はいささかお声が小さいな、という印象だったのですが、観ているうちにいつの間にかそうした感じも無くなりまして能に引き込まれた感じです。
・・・つづきは明日に

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