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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

杜若さらにつづき

この日の佐野登さんのシテ、私はとても良い印象でした。
悲しいとか悔しいとか、あるいは懐かしいとか恋しいとか、そうした強い感情は感じられず、かといって無生物的というわけでもなく、情趣はありながら感情の起伏のようなものがない。
まさに植物的なと言って良いような、穏やかな情趣。
ああ、植物の精ってこんな風かもなあ、と思った次第です。


ワキとの問答から地謡の「袖を都に返さばや」の謡となり、イロヱ。
イロヱは舞台を一巡りして常座から大小前に行くだけですが、業平の昔語りに入るために気を変えるということでしょうか。


クリ、サシ、クセと謡が進みます。
クセは舞グセです。「然れども世の中の、一度は栄え一度は衰ふる理の」というクセの謡出しはじっと聞く感じ。
金剛永謹さんの時は増減拍子の小書がついていたので、この「栄え」と「衰ふる」のところで陰の拍子と陽の拍子を踏みましたが、比較してみると足拍子一つが思いのほかに面白い違いを出しているのがわかります。


二段クセのやや長めの謡い舞いですが、ここも変に感情が入らずに、それでいて雰囲気のある舞。
そして「花前に蝶まふ。紛々たる雪」のシテの謡に、地謡が「柳上に鶯飛ぶ片々たる金」と続けて、序ノ舞になります。


序ノ舞からキリへと、ゆったりと、かといって決して重々しくはない舞が続いて留めとなりました。
杜若の精なあ・・・確かにそういう風に感じられました
(70分:当日の上演時間を5分単位程度で記しておきます)

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