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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

班女のつづき

シテはサシの謡で我が身の悲しみを謡い、地謡の上歌の「野上の里を立ち出でて」で立ち上がってシオり、中入りとなります。


短い前場の後は、シテが幕に入ると入れ替わるように次第の囃子でワキの吉田の少将とワキツレの従者が登場してきます。
正先で向き合っての次第の謡。東国より都に戻る途次、野上の里へとやって来たわけです。
工藤さんの少将に、高井さんと野口能弘さんの従者。吉田の少将は花子を狂うほど恋い焦がれさせている色男・・・なんでしょうけれど、工藤さんの一種超然とした雰囲気がある意味大変に能らしい。ドロドロとしたものを描きながら、なんだかどこかで悟りを開いてしまっているような雰囲気を醸し出している感じです。


ワキは早速、ワキツレに花子の消息を尋ねさせますが、長と不和があってこの宿にはいないことがわかります。
このため「もしも花子が帰ってきたら都へ伝えよ」と言い置いて、そのまま都に上り、糺へ参詣します。糺は下鴨神社のこと。下鴨神社一帯の森が糺の森ですね。
ワキはワキ座で床几にかかり、シテの出を待つ形になります。


すると一声で後シテが登場してきます。唐織を脱下げにして狂女の態です。狂女をさらに強調する意図か、笹を持って出る小書もありますね。


登場してきたシテは一ノ松でサシ「春日野の雪間を分けて生い出で来る」と謡い出し、男女の語らいを守る神々に祈誓すれば、きっと願いも叶うだろうと謡いながら舞台に入り、カケリを舞います。思いが募って狂態を示したというところでしょうね。


観世流では「謹上再拝。恋すてふ、我が名はまだき立ちにけり。」とシテの謡に続けて地が「人知れずこそ、思いそめしか」と謡ってカケリになりますが、宝生流ではシテの「謹上」を地が「再拝」と受けて直ぐにカケリに入ります。この位置の違いも微妙に印象が変わりますね。


カケリの後は一セイからサシ、下歌、上歌と恋の思いを語り、これにワキツレが声をかけます。
このつづきはまた明日に

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