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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鐘の音の続き

寿福寺の鐘の音は、礫を撃ったものの小さなチーンという音。大振りの礫を探して撃っても同じく音は小さいままです。

それではと次に向かったのが極楽寺。撞楼を探すと山の頂上にあります。彌太郎さんの時は鏡板の方向に山があるという設定で、正中に座して鏡板の方を向き、山を登って鐘を撞きに行く僧の姿を目で追いました。
則孝さんは目付に立ち、笛柱を見やって撞楼を見つけた形。人を探すとワキ柱の方向に僧を見つけ「山を登って鐘を撞きに行く」と、ワキ柱から笛柱の方へ顔を上げつつ目で僧を追う形でした。

あらためて大小前に下居し、鐘の音を聞くあたりからは彌太郎さんと同じ形です。
さらに「建長寺へ参らなんだ。鎌倉一の大寺でござるによって」と最後は建長寺に向かいます。
彌太郎さんは一度橋掛りへ入り、一ノ松あたりから建長寺に着いた風でシテ柱を門に見立てて寺内へ入りましたが、今回は大小前で見廻して門を越え、正中へ出て正面上下を見廻して、しきりに立派な寺と感心する形。
ワキ柱を撞楼に擬して余韻のある音を演ずるのは同じですね。

さてこの四つの鐘の音を聞いて、太郎冠者は帰途につき、主人に声をかけます。
この後、太郎冠者の報告に主人が怒り、仲裁人が取りなすのは彌太郎さんの時と同じですが、ここはもう一度仕方を交えて鐘の音を太郎冠者が演じ分け、これに主人があきれるという和泉流の形の方が面白いように思います。

仲裁人の取りなしで、太郎冠者は仕方で鐘の音を聞き回った様子とお見せしようと、謡いつつ一ノ松から正先へと進み「東門 五大堂の鐘これなり」と目付へ出、扇を開いて廻り「南門にあっては寿福寺の鐘・・・」とシテ柱へ。「西門ハ極楽寺」とさらに廻り「建長寺」では鐘の音が「寂滅為楽」と響き渡った様子を謡い舞いします。

最後は「これも鐘の威徳でござる」と言い、「何でもないこと」と主人の叱り留め。太郎冠者の謡い舞いに機嫌を良くして「いて休め」と声をかける大藏家の形とはちょっと違った印象です。
(32分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)

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