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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

金札のつづき

ワキが着座するとアシライ出で前シテの老人が杖をついて登場してきます。
焦げ茶のような単狩衣に白の大口、翁烏帽子を着けて右手に杖を持った姿、登場したシテは常座に立ち、社の造営を褒め称え、このような時代に逢う我が身の長生を喜びます。

亀井雄二さんは亀井保雄さんのご子息で、おそらくは五雲会などでは初シテではないかと思うのですが、これまではツレや地謡でお見かけした程度。三十前でしょうか、大変お若いシテです。
さすがに前シテの老人はいささか大変のご様子で、謡も老人らしさを出そうと工夫されている感じはうかがえますが、緊張が見所にも伝わってくる感じです。

さてこのシテの姿に不審を持ったワキが、どこから参詣に来た人かと問いますが、シテは伊勢のあこぎが浦に住む者で、この伏見の大造営は天も納受し地も潤うもの、王法を尊んで来たのだと答えます。
「王法を尊む」とはどういうことかとワキが重ねて問いますが、シテはこれに長生の身で伏見の宮を拝むことこそ朝恩を知ることであると述べ、地謡の下歌で常座から三・四足進み出て、作り物の宮に向き直って下居、合掌します。
さらに「春は花山の木を伐れば」からの上歌で立ち上がり、「車を作る椎の木」からのロンギの切る物尽し、木尽しに合わせて舞台を一巡りします。

ロンギの終わりでシテは宮ノ前に下居します。
ここで後見がシテの後から寄って、シテの置いた杖を去り、将棋の駒のような形に作った金札を置きます。
「あら不思議や、天より金札の降り下りて候。すなはち金色の文字すわれり読み上げ給へ」とシテが立ち上がって金札をワキに渡し、読み上げるようにワキを促します。
ワキも「取り上げ読みて見れば何々」と受け、ノットの囃子に続いて「そもそも我が国は、真如法身の玉垣の、内に住めるや御裳濯川の、流絶えせず守らんために、伏見に住まんと誓をなす」と金札の文字を読み上げます。
さてこのつづきはまた明日に
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