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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

痩松 三宅近成(五雲会)

和泉流 宝生能楽堂 2008.4.19
 シテ 三宅近成
  アド 前田晃一

引き続き体調不十分でもあり痩松もパスしたのですが、これはロビーでモニターをちらちらと見ておりました。どうもじっと座っていると体に負担がかかるような感じです。そのため良く見た訳ではないのですが、簡単に曲の解説のみしておこうと思います。

この痩松は和泉流だけの曲で、大藏流では明治以降に廃曲とし、同内容の金藤左衛門を現行曲としている・・・といわれていますが、山本東次郎家では痩松と金藤左衛門いずれも演じますね。現東次郎さんが復活されたのかも知れませんが、大藏流の他家では金藤左衛門のみが上演されているようです。
和泉流でも上演は野村家というか三宅派に偏っているように思いますが、統計を取ったわけではないので、なんとない印象ということでご勘弁下さい。

まずはシテの山賊が長刀を持って登場し、常座で名乗ります。
このあたりに住む心の直にない者ということですが、このところ不仕合わせなので、今日は仕合わせをしようと舞台を回ります。
歩きながら、山賊の合言葉に、仕合わせの良いことを肥松、不仕合わせを痩松というと語ります。これがこの曲の題にもなってくるわけですね。

さて舞台を一回りして「谷間に着いた」ということになり、ワキ座に座って待ち伏せすることにします。
ここに登場してきたのがアドの女。袋を持って登場し親里へ行くと名乗って、舞台を回ります。女は人遠い所へ出た、などと言いますが、ここにシテの山賊が立って長刀で女を脅します。山賊は女の持つ袋を奪い取り、女は橋掛りへ逃げる形。

さて女が逃げた後、山賊は袋を開けて中に入っていた小袖や帯などを取り出し、女共に見せたら喜ぶだろうと独り言します。
女は橋掛りから山賊の様子を見て腹を立てますが、山賊が引き続き鏡や紅などを袋から取り出し、見入っている隙に足音を忍ばせて近づき、置いてあった長刀を奪ってしまいます。
長刀を持った女は、今度は逆に山賊を脅し、自分のものを取り返した上に、山賊の持っていた刀や、着ていたものまで取り上げて立ち去るという次第。
最後は、女が「わらはが行く方を見るな」と山賊を脅し、幕に入る女を山賊が追い込みました。

この留の部分、この日は追い込む形でしたが、女が幕に入った後でシテの山賊が「今日は仕合わせをいたそうと存じてござれば、これはさんざんの痩松になった。ああ、しないたるなりかな」と詠嘆して留になる形もあるようです。

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