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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

碇潜のつづき

ワキが鞆の浦に着いた旨を述べ「心静かに一見せばやと思い候」とワキ座へ着くと、一声の囃子で前シテの出になります。

前シテは無地熨斗目の着流しに茶系の水衣、修羅能前シテらしい老人姿です。左手に棹を持ち舟を操っていることを示しています。
常座での謡「磯千鳥、友呼び交わす声なり」と比較的、力の入った謡です。老人というには、何かありそうだと思わせるような力強さがあります。

現れ出でたシテに、ワキは舟に乗せてほしいと持ちかけますが、シテは船賃(センチン)を求めます。出家の身に船賃を求めるのは無道であろうとワキが返し、シテは、今度はワキが首に懸けているのは何かと問います。

ワキは経典であるが望あれば読誦しようと言い、左手に経文を持ちます。シテは喜んでその読誦を船賃にしようと返事し、ワキはワキ座に正面を向いて立ち、経文を広げて読む形。
「妙法蓮華経薬王菩薩品、如子得母如渡得船」とワキが経文を読み上げ、シテは常座で下居し、ワキに合掌します。「渡に船を得たりとや」経文はまさに船を得たとの文言であり、地謡が受けて、急ぎ船に乗るようにとワキを促すところ。

この曲、なんとなく語呂が悪いというか、七五調にならないところが少なからずあって、ちょっと謡いにくい感じがします。謡曲だからといって皆七五調という訳ではありませんし、他の曲でも良くあることですが、なんだかこの曲の場合、引っかかる感じがするんですね。
ここも「とくとく召され候へ、とくとく召され候へと」と地謡が受けますが、最初の句はもう一文字ほしいところ。ちょっとここで地謡が乱れたような感じを受けましたが、そのせいだったのか・・・

ともかくシテが立って棹を構え、ワキがその前に座して船中の形になります。
地謡が「他生の縁はありがたや」と謡い終えると、棹を構えなおしたシテは「船が着いて候、御上がり候へ」とワキに声をかけ、ワキはワキ座へと向かいます。ワキはあらためてシテにも船から上がるように求め、古の軍物語を所望します。
このつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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