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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

膏薬煉さらにつづき

都の膏薬煉は、自分の方には空を飛ぶどう亀、夏土用のうちに降る雪の黒焼き、崖に住む魚の子などが入っていると言い、これまた先祖の祖父が蓄えた物を使っていると説明します。

この薬種自慢、様々の形があるようで、雷の睫、海に生える竹の子、蚤の牙の一尺八寸あるものの三つに対して、空を飛ぶどう亀、榎に成った蛤、六月の十三日に降った雪の黒焼きと答えたり、石の腸などというものを持ち出したり、要はいかに荒唐無稽な物を自慢し合うかという法螺比べのようなものでしょうね。

さて薬種自慢から、この上は吸わせ較べをしようということで、まずは指に付けて吸わせようということになります。しかしアドが、膏薬が強くなっているので指に付けて吸い比べをしては腕が抜けてしまう。その点、鼻なら大丈夫だということで、二人は鼻に膏薬を貼ることにし、奉書紙を20センチくらいの長さの短冊のように切った物を鼻に貼り付けて、吸いあいをすることになります。

まずは、ただ吸い合うということで、鎌倉の膏薬煉が「吸え、吸え」と都の膏薬煉を吸い寄せつつ、ワキ座まで引いていきます。都の膏薬煉は「吸われはせぬ、吸われはせぬ」と言いながらこれに引かれるように、ワキ座までついていく形。
すると今度は都の膏薬煉が、自分が引き寄せると言って、ワキ座から常座へと鎌倉の膏薬煉を引いていきます。

二度目はねじ引こうということになり、二人が身を回しながら引き合う形で、まず鎌倉の膏薬煉がワキ座へ引き寄せ、続いて都の膏薬煉が常座へと引き寄せます。

三度目はしゃくり引きにしようということになり、やはり鎌倉の膏薬煉がワキ座へ引き寄せ、逆に都の膏薬煉が引く段になって、正中あたりまで引いた後、強く引いた形で鎌倉の膏薬煉が転び、二人は膏薬紙を外して、勝ったぞと逃げる都の膏薬煉を鎌倉の膏薬煉が追い込んで留となりました。
法螺のつきあいのような台詞劇としての面白さと、舞台上で引き合う所作の面白さ、両方を併せ持たせた、なかなか面白い曲と思います。
(29分:当日の上演時間を記しておきます)
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