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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鵜飼つづけて

昨日は鵜飼の前シテと後シテが別人格であるが、一説に古くは前シテが舞台に残ったまま後シテが登場する形態だったという話があることを書きました。
通常の複式夢幻能の形であれば、前場のシテは幽霊であることをほのめかして中入りし、後場で生前の姿で登場して死に至った有様を語り、あるいは仕方で示して、ワキの供養で成仏するというのが基本的な形です。
しかしこの曲では前場の内にシテが自らが幽霊であることを明かし、生前の業を見せてワキ僧が救済を約する形になっているため、ある意味、前場で話のおおよそが完結してしまいます。
後場は鵜使い成仏の機縁となった、法華経の功徳を地獄の鬼が示すという展開ですから、シテが別の演者であっても変ではない訳です。

本当のところはわかりませんが、ともかく後シテは法華経の功徳を示す訳です。
一ノ松で型を見せ「迷いの多き浮雲も」と舞台に入り「真如の月や出でぬらん」と常座で小回りして開き、足拍子してイロヱになります。イロヱでは橋掛りに進み、両手で頭を取って前方を見やる特徴的な型などを見せます。

この後、舞台を大きく動いて立ち働きし、最後「他を助くべき力なれ」と橋掛りに進んでそのまま幕に。ワキ座を立ったワキが正中で着座し合掌して合掌留の形で終曲となりました。

ところでこの曲の舞台となる石和川ですが、明治時代に改修されて現在は笛吹川になっています。ワキの僧は日蓮上人に擬されていて、彼の地の鵜飼山遠妙寺には日蓮上人が鵜飼の亡霊を慰めたとの寺伝があるそうです。
(57分:当日の上演時間を記しておきます)
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