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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

蜘盗人のつづき

有徳人の家は門構えも立派ですが、男は塀を乗り越えようと裏に回ります。案の定、裏は垣も一重なのでこれさえ越せば大丈夫と、用意したのこぎりを取り出し垣を切る所作。「ズカズカズカズッカリ」と一カ所、さらにもう一カ所切って、メリメリメリと垣を引き広げ常座へ転がりながら耳をふさいで座り込みます。子盗人が垣を越えるのと同じ展開ですね。

さらに両脇の植栽を押さえるようにして乗り越え、サラサラサラと戸を開け座敷に入ろうとしますが、南無三宝、灯りが見えると一ノ松まで逃げていきます。資料の形だと、垣を切る音を聞きつけて直ぐに太郎冠者が登場してきますが、一ノ松まで逃げたシテは、有徳人は用心深い人なので有明の灯火をつけたままにして寝たのだと合点し、再び座敷に忍び込む形で正中へ出ます。

シテが座敷の様子を見ていると、盗人が入ったという知らせを聞いたとアドの主人が登場し、一ノ松で肩衣を外して太刀を抜き、正中へ出ます。
一方で逃げようとした男は庭の蜘蛛の巣にかかってしまいます。笛座側から作り物の中に入ってしまう形です。

資料の形では、主人をはじめ連歌の客人達である立衆などが男を追い、蜘蛛の巣にかかったシテを見つけます。また大藏流では太郎冠者と次郎冠者が出て、松明と棒を持って男を捜し、蜘蛛の巣にかかったところを見つける形のようですが、この日は主人だけしか出ませんので、正中から引廻しのかかった蜘蛛の巣を見つけて「まずそこを出よ」と声をかけます。
これに対してシテは、蜘蛛の巣にかかって出られないと述べ、古歌をひいて「蜘の家に荒れたる駒はつなぐとも二道かくる人は頼まじ」というように、馬でさえかかるのだから、人が蜘蛛の巣にかかることに何の不思議があろうかと言います。この古歌、能の鉄輪にも出てきますよね。後見が引廻しを下ろし、やや幅広の紙テープのようなものが蜘蛛の巣の形に張られ、シテが中に入った姿を現します。
このつづき、もう一日明日へ
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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