FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

卒都婆小町のつづき

シテは柿色の赤みがさらに抜けたような縫箔を腰巻に着け、深草色とでも言ったらよいようなヨリの水衣を着けて笠を被っています。あの色味だと紅入になるんでしょうかね。装束付けでは無紅とされていますが、当日の山崎さんの解説にもあるように、この曲では上品な紅入はアリですね。
老女とはいうものの毅然とした感じがかなりあって、けっして歩くのも覚束ない百歳の姥という感じではありません。私が子供の頃、近所に住んでいた明治生まれで女学校出のおばあさんをふと思い出しました。たしかその頃は七十歳代で、なかなか理屈の通る方だったと記憶していますが、なんだかそんな雰囲気です。

次第の後、サシから下歌、上歌と謡っていきますが、大小の掛け声も柔らかく深い趣です。上歌を歌い終えたシテは「余りに苦しう候ほどに、これなる朽木に腰をかけて休まばやと思ひ候」と笠を取って大鼓の前あたりに下居します。

ここは正中に床几を出し、後見が介添えせずに腰をかけるというのが普通の形でしょうけれども、この日は床几を出さずに、そのまま杖にすがるようにして座りました。この形も時折演じられるようなのですが、私は初めてです。

シテが着座するとワキが立って、日が暮れるので道を急ごうといいますが「や」とシテに気付き、乞食の腰掛けているのは卒都婆に違いないので、教化して立ち退かせようと言います。ワキツレはもっともにて候と受けたた後、シテの後ろを回ってワキ正から目付に出、ワキと共にシテに向かう形になります。

ワキはシテに、腰をかけているのは忝なくも仏体色相の卒都婆ではないか、早く立ち退くようにと諭します。しかしシテは忝ないとはいうものの、文字も見えず刻んだ像もなく、ただの朽木と見えると答えます。
ワキは見た目は朽木であろうとも、仏体に刻んだ木であり證がないことなどありえようかと重ねて言い。問答になっていきます。
このつづきはまた明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
スポンサーサイト



 | HOME | 

カレンダー

« | 2008-10 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。