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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

薩摩守さらにつづき

いささか妙な脱線をしたため、また続くことになりました。

さて茶屋は船賃の代わりとして、神崎の渡し守は秀句が好きなので舟にただで乗る秀句を教えてやろうと言い、船頭に「船賃は薩摩守」、その心はと問われたら「ただのり」と答えるように教えます。
これに感謝したシテは早速神崎に向かうことにして茶屋を離れ、アドは幕に退場します。
さてシテは再び笠を被って舞台を回り、常座に戻って「何かと申すうち大きな川へ出た」と神崎の渡しにやってきます。舟がないので探し、ワキ座に船頭を見つけます。
さっそく「さらば呼ぼう」と「ホーイホーイ」と声をかけますが、一度立った船頭は客が一人と見ると座り込んでしまいます。再び呼びかけると、船頭はここは大事の渡しなので一人二人では乗せないのだと答えます。

そこで思案をしたシテは、出家に妄語はいけないことと思うものの、この場はやむを得ないと、道者はあまたあると船頭に呼びかけてしまいます。たしか和泉流では、この導者はあまたあるという言い訳も茶屋から教えられたと思いますが、出家が嘘を言うのを迷うという展開はちょっと面白いですね。

さてこれを聞いた船頭が漕ぎ寄せてきますが、舟渡聟のようにワキ座から大小前に向けて竿を使いつつ下がってきます。そしてシテを乗せて漕ぎ出しますが、途中で船賃を払うように求めます。これに出家は「船賃は薩摩守」と答え、船頭はそれは秀句かと喜びます。船頭は自分が秀句好きとどうして分かったかとも問いますが、シテは神崎の渡し守の秀句好きは唐土、天竺、我が朝三国に隠れもないことだなどとおだて、船頭はすっかり気をよくしてしまいます。

そうこうするうちに舟が岸に着き、舟から下りたシテはそのまま立ち去ろうとしますが、船頭は薩摩守の心は何かと問います。しかし、忠度をすっかり忘れてしまったシテは答えることが出来ません。薩摩守の心は薩摩守などと答えて船頭を怒らせてしまいます。船頭に問い詰められたシテは、最後に「青のりの引きぼし」と答え、怒った船頭が「やくたいもなし、とっととおりやれ」と言い放って、シテが「面目もござらぬ」と留になりました。
(26分:当日の上演時間を記しておきます)
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