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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

春栄のつづき

ワキの名乗り後、子方がワキ座、ワキ、ワキツレがその横に並んで着座すると、次第の囃子でシテ増尾太郎種直がツレの従者を従えて登場してきます。
登場したシテ、ツレの次第謡の後、シテが武蔵の国の住人増尾太郎種直と名乗り、生け捕りになった弟の春栄を救おうと、春栄のもとに向かう旨を述べます。
シテ、ツレ同吟での道行で、二人は伊豆の国府がある三島へとやって来たと謡います。

シテはツレに命じて、囚人の奉行が高橋権の頭と聞いているので対面を求めさせ、ツレとアイとの問答があって、ワキ高橋権の頭に話が取り次がれます。
ワキは春栄の身寄りの者と聞いて、本来は許されない縁者との対面を許そうとします。権の頭が春栄のことを大変気に掛けている様子がうかがえるところです。
太刀、刀を預けてシテはワキに対面し、春栄の兄であると名乗り、春栄が処刑されるならば自分も一緒にと思い罷り出たことを語ります。

ワキは、早速春栄に兄が来たことを告げ対面させようとします。
しかし子方の春栄は、兄は宇治の合戦で深手を負い生死不明となった由、兄のはずがないと言い、物陰から見てみるようにとワキに勧められてシテを見ると、あれは家人なので追い返してくれと言いつのります。

ワキはシテに、春栄が追い返してくれと言っていることを伝えますが、シテは、家人が兄と名乗って来るなどあろうはずも無かろうと言い、春栄との対面をさらに求めます。
流儀によっては、ここは「家人が一緒に処刑されようとするなどあり得まい」とシテが言う形になっていて、この方がさらに説得力はあるようにも思いますが、ともかくシテに言われてワキは納得し、シテと春栄を対面させることにします。

ワキは子方に向かって膝をつき、やって来た者を追い返したものの、不憫なので後ろ姿をご覧になってほしいと、子方を立たせてシテの方へと送り出します。
春栄はシテのそばまで寄りますが、立ち帰ろうとするところに、シテが春栄の肩に手を置いて留めます。
春栄は、なおも兄を家人と言いつのりますが、それは兄の命を守ろうという春栄の思いやりであり、二人の掛け合いの謡で、その春栄の心持ちが示されます。
このつづきはまた明日に
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