FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

望月のつづき

シテは「近江の国 守山の宿、甲屋の亭主である」と名乗りますが「さる子細あって」というだけで、子細を語らずに、地謡前に座してツレ・子方の出を待ちます。

18年11月に金剛流工藤寛さんの望月を観た際の鑑賞記にも書きましたが、観世流以外の各流では、この名乗りの中で、シテは自ら信濃の国の住人、安田友春に仕えていた小沢刑部友房であると語り、たまたま都に出ていた折に、友春が従兄弟の望月に討たれてしまい、本国へ帰ることも出来ず、近江の国守山宿で宿の亭主となった旨を語ります。

観世流はいつかの時点で詞章や演出を直したらしく、名乗りでは詳しいことを明かさず、次第の囃子でツレ(友治の妻)と子方(友治の遺児 花若)の登場となります。

子方を先に立たせて登場したツレは、一ノ松と二ノ松で向かい合って次第を謡い、地取りで正面を向いてサシ。故郷の信濃の国を離れた身の上を謡い、さらに二人同吟で守山の宿に着いたと謡って、ツレの詞。宿を借りようと思う旨を述べて、子方、ツレの立ち位置を入れ替わり、舞台に入り常座から案内を乞います。

シテが立ってツレに向かい合います。
シテは二人を招じ入れますが、地謡前にツレ、子方が下居する一方で、シテは一ノ松へ出て、独り言の風で、二人が『亡き主君の北の方と、遺児花若』と述べ、名乗って二人を力づけようと、小沢の刑部友房であることを伝えます。
たまたま宿屋の主人になっていると、そこへ亡くなった主君の妻子が泊まるというのも、随分上手くできた話ではあります。

ツレは古くからの家臣との再会に、涙にむせぶとシオリ、子方は父に会いたる心地と、立ってシテに寄って膝をつき、「主従手に手を取り交わし」と謡う子方と、シテは向かい合います。
地謡で、子方が立って笛座前に戻り、シテは両人に部屋に入って休むようにと言い、一同が立って、ツレと子方は笛座の横を抜けて、鏡板の前に向き合ってクツログ形。一方、シテは後見座にクツロイで、ワキの出となります。
このつづきはまた明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
スポンサーサイト



 | HOME | 

カレンダー

« | 2009-02 | »
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。