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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

安宅さらにさらにつづき

いよいよこの曲最初の見せ所になってきます。
アドアイが正中に出て、ワキに山伏が通ることを知らせます。「心得てある」と答えたワキは、シテに対して関を設けて山伏を留めていることを語ります。
シテは作り山伏を留めているのであって、真の山伏を留めるものではなかろうと主張します。

アドアイが昨日も山伏を三人斬ったと脅しますが「さてその斬ったる山伏は判官殿か」とシテが力を込めます。大坪さんの謡も迫力がさらに増している感じです。

ワキの「一人も通し申すまじ」との言葉に、シテは最後の勤めを始めようと橋掛りの一同に声をかけ、一同は橋掛りに斜め後ろを向いて下居。シテは常座で後ろを向いて下居、数珠の用意をします。
水衣を肩上げにしたシテは立ち上がり、目付に出て足拍子を踏みます。一同はこれを合図に立ち上がり、シテを雁行の要に左右四人ずつが並んで着座します。
囃子のノットからシテの謡、ツレとの掛け合いで謡が進み、地謡の「オン阿毘羅吽欠と数珠さらさらと押し揉めば」で一同激しく数珠を揉みます。

この勢いに、ワキが気を変えた感じで、東大寺の勧進と言うからには定めて勧進帳があるだろうから、読むようにと求めます。
シテはこれを受けて有りもしない勧進帳を読む訳ですが、シテが立つと同山が左右に開きシテは後見座まで向かって巻物を受け取り、目付に戻って座す形になります。
この形は綺麗ですね。

さて目付に下居したシテは朗々と勧進帳を読み上げます。正尊の「起請文」木曽の「願書」とともに三読物と尊ばれる部分です。実に難しい謡ですが、見事に謡い上げました。
この勧進帳の間にワキは少しずつ前に出て、正先近くに下居します。歌舞伎なら勧進帳を覗き込むようにするところですが、むしろ勧進帳に聴き入るような感じです。
勧進帳は観世流も同文ですが、最後の「帰命稽首」観世では「きみょうけっしゅ」とつめて謡います。大坪さんの謡ははっきりと「きみょうけいしゅ」と謡っておられましたね。
シテが謡い終えると、ワキは立ち上がって「関の人々肝を消し」と謡い、山伏一行を通したと、ワキ座に下がって立ちます。これに一同が向き合う形。
ワキはあらためて「急いで御通り候へ」と声をかけ、一同が再び左右に分かれ、シテが先に立って橋掛りへと進み、同山がこれに続く形になります。
一つ山を越えたところですが、さてこのつづきはまた明日に
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