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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

船弁慶さらにさらにつづき

シテが中入りすると間狂言が立て常座に出て立ちシャベリ、さらにワキの前に進んでワキとの問答の形になります。
このやり取りでいよいよ出立ということになり、ワキの「さあらばやがて出そうずるにて候」アイ「心得申して候」で、アイが一度狂言座に戻ります。

これを受けてワキが正中まで進むと、ワキツレ則久さんが「いかに申し候」とワキを止めます。義経が、今日は波風が荒いので逗留すると言いだしたことを報告するわけです。
ワキは、義経が静御前に未練あって逗留などと言いだしたのだろうと推量し、重ねてワキツレに急ぎ舟を出すように命じます。

ワキツレはこれに納得し、ワキが「立ち騒ぎつつ船子ども」とアイに向かい舟を出すように命ずる形。地謡が「あいやあいやと夕潮に」と謡い出しますが、アイの万蔵さんが舟を出す様子で幕に走り入ると、ほんの十秒ほどとも思える時間で装束を替え、舟を持って走り出てきました。
この舟の用意をするところは、常の形でも素早い動きですが、この日は和泉流の小書「早装束」。格子柄の熨斗目、薄緑の狂言袴に肩衣を着けていた装束が、柿色の括り袴に水衣を着け頭巾まで被っています。熨斗目も別の物。いったいあれだけの時間でどうやって装束を替えるのか見当も付きません。
話には聞いていましたが実際に見るのは初めてでして、正直のところ驚いた次第です。

さて地謡座前に舟が持ち出されると、一同が舟に乗り込む形になり、船頭となったアイの見せ場が続きます。舟を漕ぐ所作を続けながらワキに語りかけるのですが、やがて風が変わって海が荒れてきます。この様子を船漕ぐ所作で見せる訳ですが、演じ手の力量が問われる所です。

ところで、舟を漕ぎ始めるとアイはワキに語りかけますが、この語りでは海路の景色などを様々に述べる形と、自分に西海の支配を任せてくれるようにと依頼する形があります。今回は後者でしたが、これまで観た時にはどうだったのか、なんとなく大藏流は前者で和泉流が後者のような記憶があるのですが、うろ覚えです。次回、船弁慶を観る時は注意しておこう思います。
もう一日続きます。
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