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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

隅田川さらにつづき

さて、ワキはシテを舟に乗せることにして、一同船中の形になります。シテが真ん中を少し外して階の右の端辺りに、ワキツレはその斜め後ろ地謡座側に座し、ワキが後ろに立ちます。この位置関係も流儀によって微妙に違いますね。

長いワキの語りが続きますが、以前にも書いた通り、ここはワキの聞かせどころですが、シテがこの語りをどう聞くのかがまた見所でもあります。
能夫さんの時も思ったのですが、どこをどう動かしたものか、じっと聴き入るシテがなんだか揺れているように感じられます。さらにこの日は「都の人の足手影もなつかしう候えば」辺りから手に持った笠をゆっくりと下げていき「念仏四五遍唱え終に事終わって候」の最後に笠を落としました。子供が息絶えたことを示すようにコトッと笠が落ちる音に、思わずハッとしました。

さて舟が対岸に着き、ワキ、ワキツレの問答があってワキツレは舟を下りた態でワキ座に下がります。しかし動こうとしないシテにワキが声をかけますが「のう舟人」とシテはつぶやくような謡で、拐かされた子供が亡くなった子細を尋ねます。ワキとの問答で正面を向いているシテが徐々にワキの方に振り返り、戻して正に向き直る所作は、この部分の詞章に相俟って涙を誘うところ。隣席の方がハンカチを取り出しました。

「その稚き者こそ この物狂いが尋ぬる子にて候え」と謡いつつ安座の形になり「これは夢かや」とモロシオリになります。

ワキがその様子に感じた風で、棹を落としてシテの後に立ち「彼の人の墓所を見せ申し候べし」とシテを立たせる形で塚の方に導きます。
塚を見つつシテが謡い「生所を去って東のはての」と一度目付の方を見てから、再び塚に向き直り、「さりとては人々」と謡うと地謡が続けて「この土をかえして今一度」と謡い出し、シテは塚に寄ると両手で土を掘り返そうとする形。さらにワキにツメ寄って下居します。
このつづきはまた明日に
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