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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

皸さらにつづき

さて川を渡るということで、ヤットナと言いながら大きく歩み、二度、三度と進みつつ、浅瀬からだんだん深いところに向かいます。
三度目で深いところになったという設定で、この深いところでまた一首詠めと、主人が太郎冠者に命じます。

こんな川の中では歌など詠めるものではないという太郎冠者を、詠まないとここで川に落としてしまうぞと主人が脅し、太郎冠者はやむなく一首歌を詠みます。
「あかがりは 恋の心に あらねども ひびにまさりて 悲しかりけり」

これを聞いた主人はいったんは褒めますが、さて昔から下人が主を負うた例はあるが、主が下人を負うた例はないと言い、お前にようなヤツは川に落としてやろうと言って太郎冠者を川に落としてしまいます。

立ち上がった太郎冠者は、足を濡らさないようにとして頭まで水に濡れてしまったと嘆き「ああくっさめ」と留めます。

歌もなかなか面白いし、全体としては小品ながら面白い狂言なのです。
しかし、なんだか私としては、なにも遠慮している者をわざわざ背負って川に入って落とさなくとも・・・と、いささかスッキリしないものが残りました。

あかぎれくらいで勤めを嫌がるなど、横着者だから仕置きが必要なので、一計を案じた主人がわざわざ背負って川に入り落とした。とまあ、そんな理屈になるのでしょうね。使用人と主人との間の位置関係というのは、時代によって変遷しているでしょうし、考えてみれば、狂言を好んで演じたり観たのも武士階級が多かったのでしょうから、下人に対するものの考え方は、こんなところだったのかも知れません。
(10分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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