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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鏡男のつづき

シテの男がワキ正に出て店を見る形になり、長上下をつけ大小前に座していたアド鏡売りがこれに応対することになります。
シテ、アドの問答ですが、シテは丸く光っているのは何かと問い、アドが鏡だと答えると、鏡とは何のことかと問い直します。鏡という名を聞いたのさえ初めてというシテに、アドは女のためには並びない調法だと言います。

鏡で自分の姿が見えると聞いて、シテはそれを見せて欲しいと言い、アドが立って手鏡をシテに渡します。しかし覗き込んで何も見えないというシテに、それは裏だとアドが教え、表を見るように促します。

さて鏡の面を返して初めて自分の顔を見たと大喜びのシテ、鏡の値段をたずねます。アドが五百疋と答えます。以前に一疋とはどれくらいの額になるのかについて書いたことがありますが(薩摩守のつづき)、あのときの計算から言えば12万5千円から25万円といったところで、「それは高値にござる」とシテが文句を言うのも納得いくところです。
しかし、負けないので嫌ならやめだとアドに言われてシテは五百疋で買うことにし、三条の大黒屋で支払うと言います。これも以前にもふれましたが、狂言では良くあるやり取りです。

元に戻って、鏡を手に入れた男は早速国許へと向かうことにします。さらばさらばと別れると、アドは切戸口から退場し、シテは鏡を手に持って舞台を廻ります。
山家では見たことはもちろん、噂に聞いたこともないものを手に入れたので、女房はもちろんのこと、在所の者達はみんな喜ぶだろうなどと言い、常座に戻ります。
常座に立ったまま、鏡には明らかにものがうつるので、女が紅白粉を付けて身だしなみをするにも調法だし、男も、若ければおのが姿を見て満足し、年を取った姿がうつれば物事を考え分別し、老いたる姿がうつれば仏道修行をするというきっかけにもなろうか、というのもこの鏡ゆえだと、含蓄のあることを口にします。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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