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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

源氏供養 五木田三郎(九皐会)

観世流 矢来能楽堂 2011.04.10
 シテ 五木田三郎
  ワキ 森常好
   大鼓 安福光雄、小鼓 古賀裕己
   笛 一噌庸二

間が開きましたが、九皐会の鑑賞記です。
源氏供養・・・一体何を供養するのかしらん、と思うところですが、源氏物語の作者である紫式部は地獄に堕ちたとされ、その罪を救うために法会を催すことがあったのだそうです。古くは鎌倉時代中期に歌人藤原信実が著した今物語にこうした話があるそうで(原文にはあたっておりませんが)、ある人の夢に紫式部が現れ空言を書き連ねた罪で地獄に堕ちているので弔ってほしいと述べたとか。
この「ある人」というのは、信実の祖母で俊成の妻、定家の母である美福門院加賀なのだそうで、法要を催した様子です。

そもそも物語を書き表すというのは、仏教でいう五戒のひとつ「不妄語戒」に反するのだという考え方が古くからあり、平安時代の終わり頃には今物語に書かれたような動きが出てきたようです。僧侶で作家などという方もいらっしゃる現代となってみれば、なんだか不思議な感覚ですが、当時は真面目にそう考えられていたのでしょう。

紫式部や物語に耽溺してしまった読者を弔う法会は、源氏供養としてだんだんに様式化したらしく、その際に読まれる表白は安居院法印聖覚が作ったといわれています。この源氏物語表白を取り込んで能にしたのが、源氏供養というこの能というわけです。
法会では物語の一帖ずつを火にくべて供養を行ったので、表白文には源氏物語五十四帖の名が順番に読み込まれているという説もあります。この表白文の話は、後ほど能の展開の中でも触れようと思います。
さて舞台の方ですが、明日につづきます
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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