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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鵜飼さらにつづき

幽霊であると明かしたシテは、自分が死んだときの有様を語るので跡を弔って欲しいと言って正中に下居し、語り始めます。
そもそもこの石和川は、上下三里が殺生禁断となっているところを、禁を犯して漁を繰り返していたところ、人々に見つけられて「ふしづけ」にして沈められてしまったと語ります。
「ふしづけ」は、以前の鑑賞記にも書いたとおり罪人を簀で巻いて縛り水中に投じてしまう刑罰ですが、柴漬ないし罧の字を書くようで、柴を漬けるというのが原義らしく、柴を束ねて水に沈めるとその柴の隙間に魚が入りこれを捕らえる漁法がもともとの意味のようです。これが転じて刑罰に用いられるようになったのでしょう。
シテの話にワキは「さらば業力の鵜を使うて御見せ候へ。あとを懇に弔うて参らしょうずるにて候」と言い、シテがこれを受けて鵜を使ってお目に掛けようと言います。

「既にこの夜も更け過ぎて」と腰を浮かせたシテは「鵜使う頃にもなりしかば」と下を見た後、元に戻します。ワキが返す言葉の内にシテは置いていた松明を取り上げると「湿る松明振り立てて」と振りつつ立ち上がり、後ろを向いて大小前に行き、右手に松明を持ったまま左手に扇を取ると「この川波のばっと放せば」と松明を振り、扇を差し出して鵜の羽根のように使います。

地謡が受けて鵜飼の有様が謡われます。
松明を振りつつ角へと出て「隙なく魚を食う時は」と左手の扇を半開きの形で差し出します。舞台を廻って再び松明を振りつつ角に出ると「小鮎さばしるせせらぎに かだみて魚はよもためじ」の謡に、松明で下を照らしつつ見回す形。「不思議やな篝火の」と松明を見て、直すと今度は「月になりぬる悲しさよ」とワキ座の方を見、扇と松明を落として下がります。
ワキ正からゆっくりと右に小さく回り「闇路に替えるこの身の名残おしさを」と常座からワキに向き合い、ここから二足程下がって「名残惜しさをいかにせん」とあらためて右から小さく回り中入となりました。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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