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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鷺のつづき

アド主人は、都に行って来たというシテ太郎冠者に、それならば都の伯父に言付けがしたかったと言います。これに対してシテは、伯父様のところには自分が良いように申し上げてきたと答えます。

このあたりまでは文蔵と同じ展開です。文蔵では、アドが「伯父じゃ人は珍しいものを振る舞う人だ」と言って、太郎冠者に食べたものを尋ねたものの、太郎冠者はこの名前、温糟粥(うんぞうがゆ)を思い出せず、主人が源平盛衰記の石橋山の合戦を語り、この中に出てくる文蔵を食べたと言い出します。

一方、本曲では伯父が珍しいところに連れて行ってくれる人なので、どこかに行ったろうとアドが尋ね、シテ太郎冠者は神泉苑に行ったと答えます。ここから神泉苑の話になりますが、田口さんの書かれたものを読むと、1987年の復曲では太郎冠者が神泉苑にまつわって、鷺が五位の位を授けられた故事を語ったように読めます。
しかし今回の上演では、太郎冠者が神泉苑の由来や様子を様々に語った後、アド主人が鷺の故事を語ってやろうと言い出し、アドが鷺の話を語りました。

話は、能の鷺でも語られる通り、延喜の帝が神泉苑に御幸された折に、帝の冠が風に飛ばされ池に落ちてしまった。ちょうど水際にいた鷺が冠を頸に掛けたので、一人の舎人が鷺に言い含め、鷺がその冠を帝に返したので、鷺と舎人に五位の位を賜ったという次第です。
書いてしまうと簡単ですが、ここまで、太郎冠者が神泉苑の由来を語り、主人が鷺の故事を語るということで、狂言としてはなかなかに大部の構成になっています。
さて主人が鷺の故事を語り、太郎冠者に都のみやげ話の先を促すと、太郎冠者は神泉苑で伯父様からご馳走になり、酒もいただいているうちに、自分は鷺の様子をよくよく見て、物まねで鷺の様子を舞ってみた。すると伯父様が大変その舞を気に入って、ぜひとも田舎に帰ったら甥の則重にも見せるようにとおっしゃったと言います。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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