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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

和布刈さらにつづき

ワキの問いにツレとシテがそれぞれ、海女少女、漁翁であると答え、地の上歌の終わりでシテは大小前から正中に出て下居し、クリ、サシ、クセと、火々出見の尊と豊玉姫の物語が謡われます。

豊玉姫の物語は、古事記と日本書紀では神名を含めて若干違いがありますが、古事記をベースに簡単に述べてみます。高千穂峰に天下った天孫・邇邇芸命と木花之開耶姫の間に生まれた三人の子、火照命、火須勢理命、火遠理命のうち、長兄の火照命と、末弟の火遠理命またの名を天津日高日子穂穂手見命(火々出見の尊)の兄弟が中心人物です。

海幸、山幸の話と言えばおわかりになる方も多いと思いますが、兄の火照命は海の獲物を捕る漁夫となって海幸彦と呼ばれ、一方、弟の火遠理命は山幸彦と呼ばれ、様々な獣を捕っています。

山幸は海幸と各々の仕事を取り替えようと持ちかけ、渋る海幸を説得して仕事を代えてもらいますが、さっぱり魚が釣れないばかりか、兄から借りた大切な釣り針を海に落としてしまいます。怒った海幸は釣り針を返せと求めて許してくれません。
このため山幸は鹽椎神の勧めで海神の宮を尋ねます。ここで海神の娘の豊玉姫と見染合って結ばれ、海神になくした釣り針を探してもらったうえに、鹽盈珠、鹽乾珠の二つの宝珠まで授けられて戻ってきます。

地上の世界に戻った山幸こと火遠理命は、海神の助けと宝珠の力で兄火照命を服従させてしまいます。

さてその後、豊玉姫は懐妊し出産の時を迎えると、鵜の羽を葺草(カヤ)にして産屋を作り、夫火遠理命に見るなと告げて産屋に入ります。しかし見るなと言われれば見るのが常で、産屋を覗いてみると豊玉姫は八尋の鮫(ワニ)の姿となっています。
見られたことに気付いた豊玉姫は、産み落とした御子、鵜葺草葺不合命を残し海に帰ってしまいます。豊玉姫の妹、玉依姫が地上に残り、鵜葺草葺不合命を養育しますが、やがて叔母、甥の間柄になるこの二人が結ばれて、生まれた四人の御子の末弟が神倭伊波禮毘古命、すなわち神武天皇とされています。

この曲のクセでは豊玉姫の出産から龍宮に戻ってしまった姫の話が謡われ、人の世と龍宮との間にある境が、この早鞆の神事の時は隔て無くなるとも謡われます。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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