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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

玉葛 宝生和英(五雲会)

宝生流 宝生能楽堂 2008.12.20
 シテ 宝生和英
  ワキ 則久英志、アイ 山本則秀
   大鼓 柿原弘和、小鼓 田邊恭資
   笛 槻宅聡

ちょっとわかりにくい能だと思います。たしかに話としては、恋の妄執に闇路を迷う玉葛(タマカズラ)の亡霊が成仏していくという、複式夢幻能らしい展開になっていますが、さてその妄執はどういうことなのか、特に語られることがありません。ただただ妄執に迷うというのみです。

玉葛は、源氏物語の中でも重要な登場人物である玉鬘その人で、第二十二帖玉鬘から第三十一帖真木柱までの十帖は玉鬘十帖と呼ばれ、玉鬘をめぐる人々の話が展開しています。
玉鬘は、なにがしの院で物の怪にあって命を落としてしまった夕顔の娘。父親は頭中将です。
夕顔が亡くなった後、乳母に連れられて九州に赴き、その地で成長しましたが、美しい姫君として育つにつれて多くの求婚者が現れ、中でも肥後の太夫の監は強引に玉鬘を求めます。これに耐えかねて、乳母は玉鬘を連れ早船を仕立てて都へと逃げてきますが、大和の長谷寺で夕顔の女房だった右近と再会します。
右近は夕顔の死後、源氏のもとに身を寄せていたことから、玉鬘は源氏に引き取られ養女となります。そして玉鬘の美しさに、当の光源氏をはじめ多くの男達が思いを寄せるのですが、玉鬘は髭黒大将を選び、やがて髭黒大将との間に子供達をもうけたことが書かれています。

たしかに玉鬘はその美しさの故に多くの男達から求婚され、九州から都に逃げる程の事態に巻き込まれているのですが、さて玉鬘自身が恋の妄執に迷ったという話は、源氏物語自体には見えません。
能の中でも妄執の子細は語られず、また原典となる源氏物語にも具体的な話が見あたらないため、この玉鬘がどんな妄執に苛まれているのか、具体的に思い浮かべることが出来ません。これがこの能を、なんとなくわかりにくくしている理由と思います。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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