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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

景清さらにさらにつづき

ワキはシテに、自分以前に誰か尋ねてこなかったかと問いますが、シテは誰も来なかったと返事します。
しかしワキは、景清の娘がやって来たことをどうして隠すのかと問いただし、ツレを促す形でシテと対面させようとします。

ツレが立ち上がり、シテによって思いの丈を語りかけてシオルと、シテは自分の名が出てはまずかろうと名乗らなかった思いを述べ、ツレに寄り添います。
地謡の下歌で二人はもとの下居の形に戻り、シテは「正しき子にだにも訪はれじと思う悲しさよ」と正面に直ってモロシオリになります。

地謡は「一門の船のうち」と上歌を謡いますが、この謡、大仏供養の鑑賞記にも書いたように、両曲に出てくる謡で、最後の「麒麟も老いぬれば駑馬に劣るが如くなり」という一節は深い思いのこもるところです。

この後、いささか唐突感はあるのですが、ワキは娘の所望だからと、屋島の戦いの様子を語るように求め、これに答えてシテの語になります。
シテは一度立ち上がって床几にかかり「いでその頃は寿永三年三月下旬の事なりしに」と語り出します。

平家物語にも書かれている景清の錣引きが語られる訳ですが、この曲の後段の見せ場ということになります。
途中から地謡になり、三保谷の錣を「取り外し取り外し」と引く形を見せ、「思う敵なれば遁さじと」で立ち上がって冑を両手でつかんだ形。「えいやと引くほどに錣は切れて」と引き切った形で床几に腰を落とします。

地謡が「昔忘れぬ物語」と調子を変え、シテは杖を取って床几を立って下居、ツレを向いて思いのほどを語る形。さらに立ち上がり、ツレ、ワキツレが常座から橋掛りへと向かう中を、見送る形で常座手前まで進んで立ち止まります。
ツレが「さらばよ止まる行くぞとの」で一ノ松で一度振り返ると、シテ、ツレともにシオって名残を惜しむ姿となり、「これぞ親子の形見なる」と地謡が繰り返すなかをツレは橋掛りを再び歩み出し、シテが再度シオって留となりました。
(82分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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