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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

淡路さらにつづき

シテのサシを経てクセへと展開しますが、居グセでシテは下居のまま謡だけが進行します。木火土金水の五行が陰陽に分かれ、木火土が伊弉諾に、金水が伊弉冊と顕れたと始まり、国生みから今の世に繋がるまでをクセの謡にまとめています。

シテの上端の後、地謡の「すべて八十三万 六千八百余歳なり」のところは、二度程甲グリが出てきます。以前に謡の話を少しばかり書いた際に甲グリについても触れましたが、あまり使われない音なので不思議な印象になります。何かこの「八十三万六千八百余歳なり」を取り立てて強調したかったのかもしれませんね。

ロンギとなり、地謡の「結び定めよ小夜の手枕」でシテが立ち上がり「天の戸を渡り失せにけり」と中入りになります。中入りは囃子無く、無音の中を静かにシテ、ツレが退場します。このあたりは辻井さんの時と同じで、笛方も同じ森田流なので、送り笛を吹かずに間狂言の終わりにアシライを吹く形でした。
笛方の杉信太朗さんは杉市和さんのご子息だそうで、東京ではほとんどお見かけしませんが、関西ではお若いのに上手と評判の様子。たしかに、冒頭のヒシギは「いささか音が強すぎないか」と思ったのですが、真ノ次第と真ノ一声では音の感じを全く変え、強くも柔らかくも自在な雰囲気です。将来楽しみな方ですね。

中入では高野和憲さんの間語。テンポ良い語りで、良く聞いてみると伊弉諾・伊弉冊の二柱が浮橋から矛でかき回した雫がオノコロ島となり、まず淡路島から大八洲と国生みをしていった話が語られます。
アイが下がると、ワキの一行が立ちあがり待謡。後シテの出の囃子は出端ですが、神能らしくテンポの速い囃子で、颯爽と後シテの登場。一ノ松で謡い、地謡が受けると舞台へ入って一度正中まで出、常座へ下がって答拝して神舞となりました。

颯爽と神舞を舞い、舞い上げると地謡の「げにありがたき御誓・・・」からロンギ。謡い舞いしつつ「国富み民もゆたかに万歳をうたふ」と両袖を巻き上げる特徴的な型から「治まる国ぞ久しき」と留拍子を踏みました。
音雅さんの舞はスッキリとし神能らしい舞で好感が持てました。神能好きの私としては嬉しい一曲です。

昨日も書いたように、観世らしい全体に早い運びで、辻井さんの時に比べると詞章が一カ所少ない点もありますが、13分ほど短い演能時間でした。
(75分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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