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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

融 十三段之舞 浅見真州(浅見真州の会)

観世流 国立能楽堂 2006.6.17
 シテ 浅見真州
  ワキ 殿田謙吉、アイ 山本則重
   大鼓 亀井広忠、小鼓 曽和正博
   太鼓 金春惣右衛門、笛 一噌幸弘


融(トオル)は月の能と言っても良いかも知れません。


ワキの諸国一見の僧は都へ上り、六条河原の院跡に立ち寄ります。
荒れた屋敷跡に佇んでいると不思議な老人が現れます。不思議というのも、都の中、海辺でもないのに汐汲み姿。
いぶかって尋ねる僧の問いに、老人は、ここ六条河原の院は融の大臣の屋敷跡で、いにしえ大臣が陸奥、千賀の浦の塩釜を移し、海水を引かせて塩焼きをした故地であると語ります。


そして池水に浮かぶ小島・・・籬が島を老人と僧が見やると、ちょうど月が上ります。
「や、月こそ出でて候へ」というシテの一句。この一句がこの能の鍵になっているいるのではないかと考えています。


もちろんシテが登場して最初の謡が「月もはや出汐になりて」と始まりますから「月」が鍵であるのは初めから明白なのですが、とは言えこの「月」が実際に上ることによって、融の大臣の栄華の姿が僧の眼前に現出する扉が開くのだろうと思います。


上手のシテの「や、月こそ出でて候へ」の一句は、確かに舞台に月を上らせます。そして月が上ることによって、老人は後シテ融の大臣の栄華の姿を現すことが可能となるのです。
さてこの日の融の姿は・・・明日につづきます

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