FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

文相撲さらにさらにつづき

大名は太郎冠者に行司を命じて、男と手合いの形になり「いやあ」と声を掛け合います。相撲の形は、二人ともに体は正面を向き、両手を挙げて「いやあ」「いやあ」と声をかけながら両手を上げ下げする形ですが、極めて様式的で、古い時代の相撲がこのような形だったのかなどと、種々考えてしまうところですね。

さて手合いをしようとすると、男が大名に寄り、大名の目の前で二つ、パチパチと手を叩きます。これに驚いて大名が目を回してしまい、男が勝ちを収めます。
大名は太郎冠者に今のは何という手だと尋ねさせ、男は自分の国許で流行る『まがくし』という手だと答えます。(和泉流では板東方に流行ると言うようです)

聞いたことがない大名は、伯父が以前にくれた相撲の書があることを思い出し、太郎冠者にとって来させます。これが文相撲の曲名の由来。
さて持ってきた相撲の書、読めないところがあったりで一笑いさせた後、大名が「ひとつまがくし」と『まがくし』の記事を見つけます。「ひとつまがくし 丁ちゃうと打つべし」と書かれていて、これは相撲に有る手だと分かります。続けて「その時 ちゃっと顔をひくべし」とあり、今は顔をひけば良かったのだと納得した大名、「引くべし うつびらき 左を取って右へ回し」と手を調べたうえで、もう一番とろうと太郎冠者に言わせます。

再び男が出て手合いになり、まがくしをしようとする男を大名がかわし、張り手をしたりで大名が勝ちます。男は大名と同様に、今のは何の手かと問い、太郎冠者が大名の言う通りにここもとに流行る張り相撲と伝えると、もう一番取りたいと申し出ます。

大名はもう一番取るならば、地へ三尺打ち込もうと勇ましいことを行ってもう一番取ることになります。
しかし男の方が上手で、大名が張りに来ると、この手をとって引廻し、大名を打ち倒してしまいます。
男はそのまま退場してしまいますが、残された大名は立ち上がって文を引き裂いて捨て、太郎冠者に何をしていると詰問します。太郎冠者が見物していると答えると、太郎冠者の手を取って引廻し、打ち倒して「お手」とそのまま退場して行きます。
なんとも悔しい大名の気分を、最後にもう一段の笑いにしての留。なかなか面白い展開です。この留の部分は他にもいくつかの演じ方があるようです。
(52分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/1100-a974dd70

 | HOME | 

カレンダー

« | 2020-04 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。