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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

佐渡狐のつづき

出てくる言葉の中でちょっと分からなかったのが「ぞうたん」。和泉流では道々「物事話し合いしますうちに」と言うように思いますが、雑譚とでも書くのでしょうか、四方山話くらいの意味なのかと想像しています。
その「ぞうたん」の最中に、佐渡に狐がいるかどうかという言い合いになった訳です。

二人が舞台を廻った末に橋掛りへ出ると、それまで街道筋だった舞台は一瞬にして上頭の屋敷になります。このあたりの空間展開は狂言の面白さの一つですね。

お屋敷にと設定が変わるので、ここで初めて笛座に控えていた奏者、十郎さんが立ち上がり名乗りを上げることになります。「お奏者です」と、相当に武張った言い方なのでしょう。

この奏者に対して、まずは佐渡のお百姓、富太郎さんが年貢を取り次いでもらい、その後で「お奏者にちとお願いがござる」と、賭の判断を願い出るわけです。奏者は、朝から冷え板を暖めて云々と言い、そんな判断などしている暇はないと一度断ります。冷え板を暖めるというのも、なんだか納得のいく表現で、畳が敷かれた座敷が当たり前になってしまった現代から考えると、こんな表現も面白いところ。

佐渡のお百姓は扇を広げて置き、懐から紙包みを出して載せると「えー、これは私の寸志でござる」と扇ごと持って、奏者に近づきます。これに奏者は「上頭のお奏者所」という場所を弁えるよう叱りつけます。ですが、叱りつつ結局は袖の下から受け取ってしまう訳で、これがこの曲の面白さの一つですね。十郎さんの周囲を気にする形がなかなかに面白いところ。

狐の様子を教えるあたりからは前回記したとおりですが、狐の特徴を忘れてしまう佐渡のお百姓に、越後のお百姓越しになんとか特徴を伝えようとする奏者の動きは、何度観ても面白いところです。

それにつけても富太郎さんって実にインパクトの強い方で、富太郎さんの会「SOROEI」にも行ってみようと前々から思ってはいるのですが、平日でもありなかなか都合がつきません。この四月の会では鈍太郎をされるようで、妻と愛人役の基誠さん、大二郎さんも大変だろうと想像しています・・・
(37分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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