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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

竹生島のつづき

ワキが語り終えてワキ座に着くと、後見が舟の作り物を持って出てきます。宗家和英さんは、後見としてお見かけすることが多いのですが、この日も金井さんとお二人で宮の作り物を出された後、ここでは舟を持って登場、常座あたりから舟を据えます。例によって枠だけの舟ですが、見慣れると舟という感じがしてくるから面白いところ。

囃子が一声を奏し、ツレの若い女が先に立ち、シテの老人が後から続いて登場して舟に乗り込みます。シテは小格子厚板着流しに水衣を肩上げにしています。本来は神の化身の老人ですから、白大口を着けても良さそうな気がしますが、舟に乗り降りするためなのか、着流しとなっていて、舟の奥側に立ちます。
何も持たずに登場しますが、舟に乗ったところで後見の金井さんが櫂棹を渡し、シテは左手に持ちました。幕から櫂棹を持って出ることもありますね。

ツレの若い女は紅白段になった唐織着流しで、舟の真ん中の部分に立ちます。こちらは登場の時から釣り竿を左肩に担っていますが、釣り竿を持たない流儀もあります。

二人が乗り込むと、シテのサシ「おもしろや頃は弥生のなかばなれば」から謡い出され、ツレの二の句、シテツレ同吟での一セイ、さらにシテのサシ、ツレとの同吟から下歌、上歌と春の琵琶湖に進む舟の長閑な様が謡われます。
同吟となるところは、他の脇能などでは橋掛りにツレ、シテと立って向き合う形だろうと思いますが、二人とも舟に乗った形のためか、シテが斜め後ろ笛座の方を、ツレが斜め前目付の方を向く形で、このあたりもちょっと面白い。

そもそも脇能の前場は、老人がシテならツレは姥か若い男の形が多かろうと思いますが、この曲では珍しく若い女がツレなので、そうした意味でも面白いところです。
上歌の終わりに「いざ漕ぎ寄せて言問はん」と謡って、シテは棹に手をかけます。

この謡に合わせて、ワキが舟が近づいてくることを認めて立ち上がり、シテ、ツレの乗る舟に「便船申そう」と呼び掛けます。
シテは、この舟は渡し船ではなく釣り船だと諭しますが、ワキは釣り船なのは分かっていて便船と言ったのであって、初めて竹生島に参詣するので是非とも乗せて欲しいと求めます。

さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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