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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

竹生島さらにつづき

ワキの申し出に、シテは「この島は霊地なので否と言うのも神意に違うか」とワキを舟に乗せることにし「さらばお舟を参らせん」と謡います。

同じ上掛りでも、シテ、ツレの謡の配分などは微妙に違っていて、ここも、観世流では「さらばお舟を参らせん」はツレが謡い、ワキが「嬉しや・・・」と謡った後、シテが「今日は殊更長閑にて」との詞から「心にかかる風もなし」と謡って、地謡「名こそさざ波や」の下歌、上歌へと繋がります。
一方、宝生流ではワキの謡の後も、「今日は殊更長閑にて」はツレの謡になっています。下歌から上歌の船上の情景を地謡が謡うのは同じですが・・・

下歌の間に、シテは棹に手を掛けて漕ぎ寄せる形。ワキが舟に乗り込み、ツレとワキが下居して、舟中に落ち着いた形になります。
上歌の詞章に合わせて、シテはやや右へ流して二三足出たり、また下がったりなど、舟中でもあり抑えた動きながら、湖上の景色を眺める風です。「月海上に浮かんでは」とゆっくり月を見上げるように面を使い、長閑な風情が感じられます。

シテの「舟が着いて候 御上がり候へ」で舟が竹生島に着いたことになり、一同が舟を下りて、ワキはワキ座に進んで立ち、ツレは地謡座前に立ちます。
一方、シテは一畳台の左端の前あたりから宮を見る形になります。
この間に後見が舟を下げると、シテはワキに「これこそ弁財天にて候へ」と示します。

しかしワキは「不思議やな此島は 女人禁制とこそ承りて候に・・・」と、ツレの若い女が上陸したことについての不審を述べる形になります。

これに対してシテが(弁財天は)九生如来の御再誕なので、特に女人こそ参るべきと答え、ツレの謡から地謡が受けて、弁財天は女体であって、その神徳もあらたに天女の姿と現じる神であるから、女人が参詣するのも当然のことと謡います。
この謡でシテは正中まで進んで、地謡前のツレともども下居します。

クセとなり、シテの上げ端の後、ツレが立ち上がって目付へ進み、ワキを向いた後に「社壇の 扉をおし開き」と宮の作り物に中入りします。
続いてシテも立ち上がり「我はこの海の主」とワキを向き「波に入らせ給ひけり」と常座で正面を向いて、来序で中入となります。

このつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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