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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

吉野静 佐野弘宜(五雲会)

宝生流 宝生能楽堂 2009.4.18
 シテ 佐野弘宜
  ワキ 御厨誠吾、アイ 野村扇丞 吉住講
   大鼓 佃良太郎、小鼓 住駒匡彦
   笛 一噌幸弘

内藤飛能さんと同様に昨年初シテの舞台を踏んだ佐野弘宜さんがシテの吉野静。この能、五流にはあるのですが、あまり上演されませんね。特に金春と喜多の二流は前後二場の現在の能としているのですが、この展開が難しいようで滅多に演じられませんね。
私も宝生流では何度か見ていますが、他流での観能はありません。このブログでは昨年四月の宝生会月並能で高橋章さんがなさった吉野静の鑑賞記を載せています。(鑑賞記1

先にも書いたように、この曲は金春、喜多の二流では前後二場の形になっています。しかしそれ以外の流儀では一場物に整理されていて、前回、高橋章さんの時も書きましたように、宝生流ではワキが登場して次第を謡った後、前場のあらすじに相当するところを語って後場のアイとのやり取りへと展開していきます。

まずはワキ佐藤忠信の御厨さんが次第の囃子で登場してきます。
直垂に白大口、笠を被って常座まで進み、鏡板を向いて次第を謡った後、正を向いて笠を取り、佐藤忠信であると名乗って、前場のあらすじに相当する話を語ります。

続いてアイ二人、扇丞さんと吉住さんの登場。高橋章さんの時と同様、法螺貝を吹く形での登場です。扇丞さんが地謡前あたり、吉住さんがワキ正にに別れて着座し、肩衣を右のみ外し「吉野十八郷乙名衆談合とて」大講堂での集会の態で語り合います。

アイの登場の際に後見座にクツロイでいたワキは、立ち上がるといったん橋掛りへ出た後、笠を被たまま進み出て大小前に座します。
アイがワキを咎めて「何とて衆徒の座敷へ、濡れわらんずにて出でられ候ぞ」と問いただします。ワキは素知らぬふりで、都道者なので衆徒の座敷とも知らずに入ってしまったと言いますが、都の者と聞いてアイが興味を引かれるわけです。

アイは義経がどのくらいの人数を連れて吉野を逃れたのかと問います。これにワキが十二騎と答えると、それならば追い掛けようと二人がはやり立ちます。しかしワキは「暫く」とこれを止め、十二騎とは言っても並の軍勢の百騎にも二百騎にも相当する強者と諭します。この言葉にアイは思い止まり、二人は再び法螺貝を吹く様子で退場していきます。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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