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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

釣狐のつづき

シテが次第を終えると、囃子方は切戸口から退場してしまいます。
この間に正面に向き直ったシテは「これはこのあたりに 年久しう住む狐でござる」と正体を明かします。

ここに茂山千之丞という猟師がいて、自分の一族をことごとく釣り上げられてしまったと嘆きます。さてその猟師の伯父に伯蔵主という僧がいて、さすがの男も伯蔵主の言うことなら聞くので、伯蔵主に化けて意見をしに行こうと思う旨を語ります。
前シテは、両腕をぴたりと体につけて杖を構え、身をかがめた窮屈な姿勢で何十分かの長い前場を演じるのですが、これは本当に大変そうです。
しかも語りの間にも、急に上を向いたり、身を捩ったりなど、狐を連想させるような動きが多々あり、これまた体力、気力の上でも大変そうです。

男の家に向かうと言って、常座から目付に出て左へ廻りますが、ワキ座に来たあたりで犬の声を聞いたと大騒ぎをします。狐は犬に弱いと、まあそういうことなのでしょうね。ここでも狐を思わせる独特の動きを多々見せた後、ようやく落ち着いて常座へと戻り、案内を乞います。

既に夜になっているという設定で、まあこれは狐が化けて出るのは夜と相場が決まっているからでしょうけれども、いったい誰だろうと猟師が立って出てきます。
この日は昼の部で三番三を踏んだ千之丞さん、今年86歳とは思えない元気さですが、さすがにお疲れだったか、ちょっと足許が危ないところがありました。が、ともかくお声は凛々と響いて力があります。

その響く声で返事すると「ワン」と言うようにも聞こえる感じで、またまた犬の声ではとシテが怯える様を見せます。
シテは中に入るようにと勧める猟師に、ここでよいと言い、狐釣をやめるようにと意見します。猟師は狐釣などしていないと否定しますが、シテが、寺に来る人びとから甥の狐釣をやめさせるように言われるのだと迫り、狐釣をしていることを認めます。

さてこれを聞いて、シテは狐の執心について恐ろしい物語を聞かせようと語り始めます。「総じて狐は神にて候」と始めて、鳥羽院の時に現れた玉藻の前が狐であって、やがて下野の国那須野の原に逃れたという殺生石の話を語ります。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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