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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

佐渡狐さらにつづき

袖の下を受け取ってしまうところが、この曲の第一の見せ場。すると急に奏者は親切になり、佐渡に狐はいないだろうと佐渡のお百姓に問いかけ、狐の格好も知らぬだろうからと、様々に狐の様子を教えます。
犬より少し小さいとか、目がたつに切れているとか、尾はふっさりしているなど、狐の様子を語るのは大藏流も同じです。

さて越後のお百姓の年貢納めも済み、二人揃ってかけものの判断を奏者に頼むことになります。
奏者が地謡座前に、佐渡のお百姓はワキ正側に、越後のお百姓は大小前に控えます。さっそく批判することになり、奏者は佐渡に狐は・・・と気を持たせた後に「居る」と言い切ります。

これに不服な越後のお百姓は、それでは狐の様子はどうだと佐渡のお百姓に問います。先ほど教えてもらった話を忘れてしまった佐渡のお百姓に、奏者が教えようとしますが、越後のお百姓は二人の間に入って両手を広げ、教えようとするのを邪魔するような形になります。このあたりは大藏流の演出とは微妙に異なる感じです。

ともかくなんとか佐渡のお百姓が狐の様子を答え、奏者は退場してしまいます。
佐渡のお百姓が懸けものの一腰を持ち去ろうとしますが、ここで越後のお百姓が、先ほどは狐の鳴き声のことを聞き忘れたと思い出します。

越後のお百姓は佐渡のお百姓に、狐の鳴き声を答えるように迫りますが、狐を見たこともない佐渡のお百姓は答えることが出来ません。犬より少し小さいとか、尾はふっさりしているとか、先ほど答えた狐の姿形を様々に言いますが、どうでも鳴き声を言えという越後のお百姓の詰問に「月星日となく」と答えてしまいます。

この「月星日」は、古い時代に鶯の鳴き声を表す言い方で、今で言えば「ホーホケキョ」といった感じでしょうか。「それは鶯のことじゃわいやい」と越後のお百姓が強く言い、一腰を取り返して退場してしまいます。
せめて自分の物は返して欲しいと佐渡のお百姓が追い込んで留。

形の基本は一緒ですが、最後の鳴き声を、大藏流では鶏の鳴き声にしていましたが、このあたりは流儀によって違うということなんでしょうね。
いずれにしても万作さんの奏者、味わい深い演技でした。
(29分:当日の上演時間を記しておきます)
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