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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

俊成忠度のつづき

士烏帽子を着け、白大口に掛直垂、背に短冊を付けた矢を差して登場したワキは、一ノ松で武蔵の国の住人、岡部の六弥太忠澄と名乗ります。
能「忠度」では、後場でシテ忠度の霊が、この岡部の六弥太に討ち取られた場面を仕方で謡い舞いますが、この曲はその後日談的なストーリーで、岡部の六弥太が忠度の尻籠(シコ:矢を入れて持ち運びするための道具で矢壺などとも表記する)に入っていた短冊に気付き、忠度の歌の師である俊成卿にこれを届けようと都に戻ってきたという設定です。

この事情を語ったワキは常座に進み、あらためて案内を乞います。村瀬さんの独特の謡ですが、これを受けてトモの清水義也さんが立ち対面します。清水さんは三十代半ばの若手能楽師で、祥人さんが研究会で巻絹をされた時のツレを拝見しています。すっきりとした雰囲気の方で、この日のトモもキビキビとした良い感じでした。最近は荒磯能などでシテを勤められているようです。

さてワキの案内を受けたトモがツレに取り次ぎ、ワキとツレの問答になりますが、彌右衛門さんの俊成はさすがに風格があります。ワキが背から取り出した短冊の付いた矢を受け取ると、短冊を右手に取り「なになに旅宿の花という題にて・・・行き暮れて木の下蔭を宿とせば 花や今宵の主ならまし」と歌を詠み上げる形になります。

「忠度」でもおなじみの歌ですが、この詞を受けて地謡の上歌「いたはしや忠度は」の謡い出しとなります。ツレは矢を落とし、ワキは切戸口から退場します。
続く謡の「仁義礼智信 五つの道も正しくて」あたりで幕が上がり、梨子打烏帽子に白鉢巻を着け、白大口に長絹を肩脱ぎにしたシテが登場して橋掛りを進みます。この装束も、単法被か長絹か装束付けには両方が記載されていますが、初面の祥丸さんに長絹の選択は貴公子の雰囲気を感じさせて良かったように思いました。

地謡の上歌いっぱいに舞台まで進み、ワキ正へ出つつサシ込み開きと型通りに進んでシテのサシ謡。さすがに十六歳の高校生ですから、声はお若いですね。
サシ謡の後、ツレに向いて「いかに俊成卿、忠度こそこれまで参りて候へ」と語りかけます。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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