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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鉄輪の女・・・鑑賞記とは離れて

先月の銕仙会では、山本順之さんの鉄輪を観ましたが、鉄輪は学生時代から興味の尽きない曲です。


嫉妬をめぐる話としては「葵の上」や「道成寺」など有名な曲がありますが、それだけ女の嫉妬というのはドラマ性が高いということなのでしょうか。劇としても盛り上げやすいのかも知れません。


とは言え嫉妬をテーマとしてとりあげながらも、それぞれに扱いが微妙に違います。


道成寺では、自分から逃げていく男自身に対する執念がテーマになっています。
一方、鉄輪では別の女性に対する嫉妬の結果として、後妻打ち(ウワナリウチ)を持ち出していて、そういう点では葵の上との共通点が大きいと思います。
しかし葵の上ともまた違った描き方になっています。


葵の上は六条御息所という高貴な方が主人公であり、その出現も、我知らぬうちに生き霊となってさ迷ってしまったという形。一方で、鉄輪の方は市井の女ですし、我と望んで丑の刻参りをするという、話としてもあまり品のない、現代のお昼の連続ドラマや推理ドラマにも通じそうな話が基本です。しかしそれにしてはいささか奥が深い。


おそらく、その深いと感じる最大のポイントは、後シテが般若ではなく、この一曲だけで用いられるのが基本である橋姫という面を使うことに象徴されていると思うのです。すなわち、恨む心を持ちながらも、嫉妬の裏腹としての恋心も捨てきれず、鬼になりきれない生き霊として現れてくるところにあると考えています。
・・・つづきは明日に

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