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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

水戸芸術館の話

昨日に引き続いて水戸芸術館の話をもう少し。つい先日はここで松坂慶子さんの天守物語を観ました。朗読劇という趣向で、松坂さんがライフワークにされている作品ですが、この作品の構成に故五世万之丞さんが関わっておられたのも何やら因縁めいて感じられたところです。

このブログは能狂言に絞っているので、その他の話は基本的に書かないことにしています。そのため、時々水戸芸術館で見ている演劇の話などは触れないで来たのですが、今回の天守物語は万之丞さん(八世万蔵を追贈)が関わっていたことでもあり、少しだけ書いておきたいと思います。

この天守物語は泉鏡花の戯曲ですが、朗読劇という設定の通り、まさに詞章は泉鏡花の書いたまま。とおりゃんせの歌を歌いながら、松坂さんが客席を通って舞台に上がり、舞台上の三宝に置かれた本を取り上げて、物語の世界が展開していくという趣向です。

上演の度に少しずつ演出を変えているそうで、前回までは松坂さん以外の登場人物も本を読みながら演技するという形を取っていたのだそうですが、今回は、松坂さんだけが本を読み上げながら演技をし、他の役者さん達は、通常の劇のような形で普通に演技して展開しました。

興味深かったのが音楽。二人の演奏家が舞台上で様々な楽器を奏して、劇の進行を助けます。風の音、登場楽、擬音、様々な音が、見たこともないような不思議な楽器を含めた、いろんな楽器で奏でられます。上演後のトークショーで紹介があり、これまた興味深く拝見したところです。自作のものも少なくないとか。

劇の最後は大田楽という趣向で、子供達も登場してのフィナーレ。この演出が亡くなった万之丞さんのものだそうです。お若いのに、本当にもったいないことだったなあと、しみじみ思う次第です。

ともかくACM劇場の空間は舞台と客席に一体感があり、トークショーも含めて、劇場全体が一つの時間を共有しているような感じに包まれます。しかも市の負担などもあって、チケットも割安の設定です。地方都市に文化を花開かせたいという、熱い思いの結果ですが、市の財政負担は重くて運営が難しいようですね。いつぞや市村正親さんの一人芝居をテアトル銀座に観に行って感心して帰ってきたところ、水戸芸術館でも同じ公演があり、しかもチケットが割安だったことがありました。あれは驚きでしたが・・・

再来週は鹿賀丈史さん主演の錦繍、来月は梅若玄祥さんの新作能花供養の再演を観に行く予定です。
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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