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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鸚鵡小町をテレビで観る

能楽のテレビ放送というのは本当に少ないし、何より、以前にも書きましたが「能楽は生が一番」という考えなので、ほとんどテレビで能を観るということはありません。
ですが、今日ははふと惹かれてしまいまして、ほぼ2時間を費やして鸚鵡小町を観ました。シテは金剛流の豊嶋三千春師、京都金剛能楽堂での録画です。


 シテ 豊嶋三千春、ワキ 福王茂十郎
  大鼓 石井喜彦、小鼓 荒木賀光
  笛  光田洋一


老女物というのは、まさに能らしいジャンルだと思います。卒塔婆小町、鸚鵡小町、姨捨、檜垣、関寺小町の五曲が老女物として尊重されていますが、概ねこの順番に重い扱いとなっていきます。
以前にも紹介しました大角征矢さんによる昭和25年から平成11年までの50年間にわたる観世流の上演回数統計でも、卒都婆小町は249回上演されているのに対して、鸚鵡小町は65回、姨捨は61回、檜垣が25回、そして関寺小町が12回と、重い扱いの曲ほど上演回数が少なくなっています。


これら五曲のうち、姨捨、檜垣、関寺小町の三曲を三老女として特に重視するのが一般的ですが、金剛流では卒塔婆小町、鸚鵡小町、関寺小町の三曲を三老女と称するようで、鸚鵡小町の扱いも相当に重いようです。今回の豊嶋三千春さんの上演も金剛流としては30年ぶりとか・・・


曲の扱いが重いため地謡も裃姿で囃子方は長裃です。後見はオモ後見の金剛宗家だけが長裃。しかも切戸口ではなくオモ後見だけはシテに続いて橋掛りから出るという特殊な形でした。


なお金春流では鸚鵡小町を現行曲としていませんね。それと、曲趣からいうと卒塔婆小町は四番目物でもあり、いささか他の四曲とは異なる感じがあります。この曲だけが観阿弥作でもあり、老いたりとはいえ小野小町の勝ち気で明敏な性格が表現されているようで、雰囲気が違うような気がしますが・・・明日、もう少しこの鸚鵡小町の話を続けたいと思います。

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