FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

禰宜山伏さらにつづき

禰宜は常座まで戻り、主人に「さてさて世にはいかつな人があるもので御座るのう」と話しかけ、また床几へと落ち着きます。
しかし山伏は「さてさて憎い奴の、まだ身共がここを立ち去りもせぬうちに、はや高腰をかけ居る」と怒り出し、禰宜を引き摺って正先へと連れ出します。“どうにも禰宜が腹に据えかねる”と肩箱で禰宜を押さえつけ、自分の肩箱を禰宜に持たせるのだと言い張ります。
茶屋が仲裁に入りますが、山伏は自分の行力を力説し、なんとしても禰宜に肩箱を持たせると言ってききません。禰宜は主人に裏道から逃がしてくれと言い、ワキ座の方へ逃れようとしますが、それでは自分が迷惑すると茶屋が止め、理非を明らかにするには二人勝負をしてはどうかと持ちかけます。大藏の形も基本的には同じ流れなのですが、それぞれのやり取りや位置関係などが微妙に違っています。

禰宜も山伏も一度は断りますが、茶屋がうまく持ちかけて、力比べをすることになり、茶屋はいったん退場して大黒の人形に扮した三ノアド眞之介クンを抱きかかえてきます。千太郎さんの時は大黒を小梶直人さんが勤めましたが、和泉流でも三ノアドを大人が演じることも少なくないようです。とはいえ、子供が演じると大変かわいいし、面白い感じがします。

さてこの大黒に祈りを捧げて行力比べをしようというわけです。
まずは禰宜が祈ることになり、幣を振って祝詞を捧げます。なかなかに長い祝詞で、最後に「謹上参迎 再拝再拝」と祈って幣を振ると、大黒がこれに合わせて足を上げます。

茶屋が「是は奇特な事じゃ」と驚き、禰宜の勝ちと言います。禰宜も「私が勝ちで御座る」と喜んで、幣を山伏に持たせようと、正中まで幣持って出ますが、山伏はまだ自分が祈っていないと怒り、数珠をもんでボロンボロンと祈りだします。
しかしこれに大黒はそっぽを向き、さらに山伏が祈ると小槌を振り上げて、山伏に打ってかかろうとします。そっぽを向いてしまう大黒に寄って、山伏が向きを自分の方に変えようとするのは、大黒が子供だからできる、という感じもしますね。

これで勝負が決まったろうと、禰宜が幣を山伏に持たせようとしますが、山伏は納得せず“あい祈り”にしようと言い出します。結局ふたり同時に祈ることになりますが、大黒は禰宜の幣に引かれるように立ち上がり、山伏が祈ると小槌を振り上げて山伏を追います。
しばらく所作を続け、大黒が山伏を追い込み、禰宜と主人がこれを追って留。楽しい一番でした。
(30分:当日の上演時間を記しておきます)
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/1298-b58edb17

 | HOME | 

カレンダー

« | 2020-04 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。