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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

水戸芸術館で新作能を観る

本日は水戸芸術館に新作能「花供養」を観に行って参りました。
この曲、かの白州正子さんを偲んで多田富雄さんが書かれた曲で、昨年平成20年12月26日、白州さんの没後十年の命日に初演されたものです。
今回は、水戸の開藩四百年を記念して、芸術文化活性化事業の一環として再演されました。

後々あらためて書きますが、私、新作能にはなんとも馴染めない感じがして、これまでよほどのことがない限り拝見しませんでした。特に現代の話を能化するというのは、なんとも釈然としない感じがしていました。
能の謡は七五調を基本とした文語を前提に組み立てられているため、現代の口語ではどうもうまく収まりません。いきおい、現代の話なのに詞章は文語という形になってしまいます。しかも固有名詞などは現代のままですから、これがまた文語と馴染まない感じがします。
また装束も現代の風俗とは当然に合いません。まあ、能装束は必ずしも歴史上の衣装とイコールではありませんから、バーチャルと考えれば良いのかもしれませんが、なんとなくしっくりしない感じが残ります。

せめて古典に典拠を求めて、新解釈で能化したという形でもあればともかくも、現代のものを題材とするのは無理と思っていたわけです。なにも「能」という表現方式を無理に使わなくとも、ほかにいくらでも方策はあるだろうという思いもありました。

ところが、本日の花供養。実際に観てみると思いの外に違和感がなく、我ながら驚いています。

白州さんが能に造詣が深く、そのあたりを踏まえて作られているからなのか、案外、なじむものだなあと思った次第。
シテ梅若玄祥さん、ワキ宝生欣哉さん、さらに囃子方、地謡の力量というのもあるのかもしれません。
間狂言の代わりに登場する女優、真野響子さんも、違和感はあるのですが、その違和感が別な効果も持っているように思えました。このあたりも、いずれまた書いてみたいと思います。

ともかく、興味深い一曲だったと思います。
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