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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

花供養のつづき

舞台には白椿の花があしらわれた塚の作り物が出されます。納戸色というくらいの色目の引廻しがかけられていて、塚の上には緑の枝に小ぶりの白椿がいくつか。

まずは次第の囃子が奏されてワキの出になります。
ワキ欣哉さんは茶系の、まるで作務衣の下のような形の袴に地味な着付けで、やはり茶系のヨレの水衣を上に着けているのですが、袖を切ってあるので不思議な感じです。陶芸家とか書家みたいな雰囲気を感じます。

常座で型通り、斜め後ろを向いて次第を謡い、正面に向き直っての名乗り。白州正子の書を数多く読んで傾倒し、その旧跡を辿ろうとする旨を述べてワキ正へ出、鶴川の里、白州夫妻の過ごした武相荘にやって来た態になります。
早咲きの椿に気付き、一輪手折ろうと思う旨を述べますが、幕内からシテの呼び掛けとなります。

その花を折るなと呼び掛けつつ登場する前シテ、緑系のおそらくは何か花の絵が描かれた縫箔のような着付けに鼠色の水衣、白の花帽子を着けた尼僧姿で、左手には椿の花がついた小枝を入れた水桶を持っています。

舞台に入ったシテとワキの問答が続きます。当日、詞章が掲載されているパンフレットを入り口でもらったのですが、聞いているだけでも十分に理解できます。
そんな中に「小林秀雄の言いしごとく 美しき花あり 然れども 花の美しさなどなしと知れ」
うーん、これ「無常ということ」に入っている一節ですよね。学生時代に読んで、レポートも書いたので記憶に残っているのですが・・・原典にあたっていないので違うかもしれませんが、たしかここは「美しい花がある 花の美しさというようなものはない」だったと思うのです。当麻か何かを観ての印象から世阿弥のいう「花」に思いを巡らせる一節だと記憶していますが、なんだか語感が違うんですね。言っていることは基本的に同じなんですが、最後の「知れ」が余計なのかな。
現代文を文語の形で取り込もうとすると、やはり無理がくると思います。そういう意味でも、新作能ってどうなのかなあと思うのですが、まあこの曲では、気になったのはこのあたりくらいということです。
つづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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