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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

青野守またつづき

ワキは待謡の最後に「南無帰依佛」と謡い、これを受けて作り物の中から後シテの謡「有り難や 天地を動かし鬼神を感ぜしめ」が聞こえてきます。地謡となり後見が引廻しを広げ、「野守の鏡は現れたり」で引廻しを下ろします。すると緑がかった大べし見の面を着け、袷法被に半切も、やはり緑系のものとした後シテが、床几にかかった姿を現します。

この後シテの出、通常は作り物の引廻しを下ろさず、シテは作り物の後から回り出てきます。金剛流工藤さんの観能記でもそうした様子を書いておきました。
しかし明生さんは様々に考えられたうえで、あえて引廻しを下ろす形を選ばれたようです。
演出の意図通りかどうかは分かりませんが、私は一般的に引廻しが下ろされる形が好きです。岩戸開きではありませんが、強い力、それも正しきものの力が出現する時は、隠れているものの内側から突き破るような形に惹かれます。後から回り出るのでは、そうした力強さが表現しきれないように感じています。

ただし、この曲の場合、引廻しを下ろすといささか難しい問題が生じます。シテの出現にワキは「恐ろしや打火かがやく鏡の面に写る鬼神の眼の光 面を向くべきようぞなき」と恐れおののきます。これに対してシテは「恐れ給はば帰らんと」と一度塚に戻ろうとします。回り出ていれば一度戻る形で良いわけですが、引廻しを下ろしてしまうと対処が難しくなります。
明生さんは作り物の中で床几から下り、膝をトンと突く形でこれを表現しました。なかなかの表現と思います。
さてこのつづきもう一日明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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